2015年12月22日

第38話 No11.契約内容が曖昧、取り決めが突然変更になる

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本日のテーマは「契約内容が曖昧、取り決めが突然変更になる」です。

まず、契約内容が曖昧についてお話したいと思います。

フランチャイズ契約書の中には様々な取り決め、ルールが記されています。そして、その契約内容がどうしても、どう考えてもおかしいものがあります。私が直面した一例ですが、その他にも契約の罠みたいなものが存在しているかもしれません。

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「オーナーさん、勝手に会社作って営業していても、その会社と本部とは一切関係ないので酒の免許の申請は個人事業主でして下さい」

酒類販売の自由化にともない割当の基準が緩和されて、見事にくじ引きで当たり酒類販売免許をゲットしたのでした。時系列で言えば第5話破滅のカウントダウンの頃の話しです。


そんなバカな!

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契約書にはきちんとこう記されている。

オーナーは独立した経営者であり、一切の権利を有し、義務を負うこと

独立した経営者で、一切の権利を有しているというのに、なぜ法人を設立出来ないのだろうか?

本部は語りました。

「法人設立は自由ですが、本部が契約したのは○○さん(私の名前)個人とです。オーナーさんが設立した会社とは契約していません。無関係です。そもそも、オーナーさんの契約タイプでは法人経営は認められていません。」

意味不明である。契約後に、その独立した経営者、一切の権利を認められているオーナーが、自らの責任と費用で設立した法人は、当然認められるべきでないのか。その契約の地位を追認されてしかるべきではないのか。しかも、現状の契約タイプでは法人化できないなんて契約書の何処にも記されていないではないか。

「契約書で言う所の独立した経営者、一切の権利を認められたオーナーが設立した法人を本部が認めないのはおかしくありませんか?」
「もし、法人がダメならなんで契約書にそう記載しないのですか?」

本部も契約書の矛盾点を認めはしましたが、前例がないので法人化は認められないの一点張りでした。

結局、設立した有限会社を捨てる選択しかありませんでした。無惨にも設立費用30数万円がパーでした。

個人事業主のメリットは少ない。損益計算書の純利益が全て収入となってしまう。法人の時のように毎月定額の与給与所得で節税などできない。国民保険の請求がMAXの55万(位だったと思います)きたのには腰を抜かしました。

しかしなぜ?

怒り心頭の私はどうしても納得できませんでした。

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本部に食い下がり、やっと理由が判明しました。

ランクの低い契約で法人経営を認めてしまうと、本部には多大なリスクが発生してしまう。例えば、代表取締役のオーナーが、本部契約と無関係の第三者にその地位を譲ってしまえば、オーナーは問題なく簡単に店を去る事が出来てしまう。つまり、本部が経営権に関しての実態がつかめなくなる状況が想定される。そして、万が一その入れ替わった人物が不良な人物であった場合、本部は信用の失態と経済的損失を被る可能性がある。例えば、店鋪を勝手に担保に入れてしまう、本部からの貸与資産である備品類を勝手に売ってしまったりとか、金券類を大量発注して持ち逃げしたり、商品を大量に持ち出し、夜逃げしてしまうとか、そういうリスクが生じてしまうということです。本部にとっては我々の契約タイプで法人経営を認めてしまいますと、ハイリスクハイリターンになってしまう訳なんですね。だから、リスクを出来るだけ下げたいと考えれば、当然、小作人の法人経営はとんでもない!ということになるんでしょうね。まあ、城主様(本部)とすれば当然のご判断でしょう。

金をあまり出してない、投下資本の少ないお前らは、大人しくレジを打ってさえいればいい。余計な事(法人化)はしてくれるな、考えるな。黙って働け。そして、確実に年貢(ロイヤリティ)を納めてくれればそれでいい。覚えておけよ、本部の資本(財産)を傷つける可能性がある行為は許さないぞ、ということでしょうね。

逆に、ランクの高い契約(内装工事費、家賃が自己負担で投下資本4〜5千万クラスの契約)は当然法人契約が認められています。契約後のリスクは全てオーナーの自己責任であり、万が一何か問題があっても本部は痛くも痒くもない。なぜならば、本部投下資本がかなり少ないからです。だから、もし何か問題があっても、本部資本にダメージを与える可能性が殆どないわけです。本部はローリスクハイリターンですね。その代りロイヤリティは我々小作人契約とは比較にならない程、断然有利となっています。

リスクしょってもらってるからロイヤリティは安めにしとくね、でも、あくまでも全て自己責任でね、なんでしょうか。

やはり城主様には絶対に逆らえません。

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小作人として(低ランク契約者として)搾取され続けるのか、バクチ好きの小金持お代官様がハイリスクで(高ランクの契約で)勝負に出て見事に当たりくじ(好立地、高売上)を引き当てて、しばしの富と繁栄を享受するのか、コンビニでの人生ドラマはまさに人それぞれ多種多様ですね。

つかの間の成功に酔いしれて、栄華を誇る。
しかし、前触れもまく突然地獄に突き落とされる。
あり地獄の恐怖はまさに無限地獄の始まり。
生きるも地獄、進も引くも地獄。
仮に、死んでも家族に地獄が待っている。

そんなオーナー達をたくさん見て来ました。
まるで他人事のように軽く聞き流し見過ごして来ました。

「しょせん、負け犬だろ。自分が悪いんだろ。」



まさか、この自分がそうなるとは、全く思ってもみませんでした。

いずれにしても、コンビニの経営は

一寸先は闇 なんですね。
(もちろん、ご成功されている方々もいらっしゃいます)


この法人化の件に関しては、後日談があります。

当時、設立されたコンビニの組合みたいな団体がありました。その上層部に当チェーンのオーナーが君臨していました。彼は、ランクの高い契約でしたが、競争店の激増で売上が半減して辞めるに辞められず、本部の支援を引き出しつつ、待遇改善を訴えていました。そして、同胞加盟店の苦境に対して無償で相談に乗ったり、また本部に対して直接直談判してあげたりと、かなり面倒見のいいオーナーでした。そして、さりげなく団体への加入の勧誘を薦めていました。そして、彼は頻繁に当店にも電話で団体への加入を熱心に薦めてきました。

ある日のこと、私は世間話しの延長で彼に酒類免許の件のいきさつを話しました。

「それはおかしい話しだな。同じ契約タイプで法人でやってる店知ってるよ。電話して聞いてみたら?」

歓喜!!

本部のシッポを捕まえた!

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なにが前例がないだ!
嘘八百並べて恥ずかしくないのか?
思わず興奮してしまいました。

その後も、何回か親身に相談に乗ってもらいました。そんな彼の人柄に惚れて、その団体の組合員となりました。


その後、その法人経営をしているという店に電話して確認しました。オーナーが出られて、状況を説明してくれました。詳しい話しの内容は忘れましたが、直営店か既存店から現オーナー店への移行の際に必然的にそう言う形(法人経営)となってしまったらしい。

理由はどうであれ、同じ契約タイプでありながら片方で認められて片方では認められない。

完全におかしい。

例の組合役員のオーナーに聞いた話しでは、これは明らかに独占禁止法に抵触する優先的地位の乱用に他ならない、公正取引委員会に連絡してこの処遇の是非を問うべきだと教えて頂きました。

私は公正取引委員会に電話で相談してみました。

「それはおかしいですね。ちょっと調べてみますので、資料を揃えて来て下さい」

これは面白い。
不平等契約にシロクロ付け、法人契約に持ち込めるかも知れない!

公正取引委員会に行く前に本部に揺さぶりをかけてみよう。

社長に直訴する決断をする。

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私は、契約書の矛盾点と自分が実際に受けた不利益を明確に指摘しました。そして、法人として営業している同じ契約タイプの店が存在しており、これは明らかに不平等であり、自店の法人契約を認めないのは独占禁止法によるところの優先的地位の乱用に他ならないと断ぜさるをえない。この事実を公正取引委員会に相談したら、資料も持って出向くよう言われている、旨の直筆の手紙を本部代表取締役宛に当店担当の社員経由で渡しました。

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「そのコンビニ組合を辞める条件で法人の設立を条件付きで認めるとのことです。」

暫くして、本部担当からこのような回答が来ました。やはり、組合は目の上のたんこぶなのか。私は、受諾するしかなった。条件付きというのは、設立された法人はコンビニの経営のみためだけに存在し、代表は私と妻のみしか認めないという内容のものでした。このような要求こそ、優先的地位の乱用じゃないの?と突っ込みたかったのですが、ダダをこねても何の得にはなりませんので、有り難く了承しました。また、このような処遇はあくまでも例外であり、他店鋪には絶対に口外してはならないということも言われました。

そして、新たにまた有限会社を設立し直して、酒の免許も法人免許に書き換えました。かなりの時間と費用(約45万位だったと思います)を費やしてしまいました。

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結果として、本部公認の法人経営が実現して良かった訳ですが、無駄な時間とお金がかかってしまいました。


各チェーンでの契約の違いはあるかもしれませんが、法人化についての規制に関しては良く聞いておくべきです。自分の契約タイプで出来るのか出来ないのかハッキリと聞きましょう。出来ない場合は、限定的、条件付きの法人でも出来ないのか食い下がりましょう。生活に直結する問題ですから。


契約書にハンコを押したらもう逆戻りはできません。

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posted by Sun9 at 14:50| 20の理由 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする