2015年12月17日

第37話 株式上場で得たもの

ご訪問ありがとうございます。

こんな事を思い出しました。


超マイナーな三流(?)チェーンゆえの悲劇はやはり知名度でした。
その名を告げても99%、

「何それ?、見た事も聞いた事もないよ」

悲しい現実を何度も思い知らされました。

しかし、そんな本部も株式上場の悲願をついに達成しました。

上場の事実を知り、加盟店オーナー達の期待も沸騰していました。

72cbd4bc0f93aa5ae1d3959fe777c3b1_s.jpg


「これで、少しは知名度も上がるだろう。そして、上場の恩恵を少しでも得る事が出来るだろう」

「株はどのような形で所有出来るのだろうか。」

「上場初値はいったいいくら位になるのだろうか」

「長年の苦労がやっと報われるよ」

期待はオーナー達のそれぞれの夢と希望に進化して、その詳しい情報の開示を心待ちにしていました。

755a2011258abb057281bd9377b8946d_s.jpg





「オーナーさん達には店という財産があるでしょ!」 


耳を疑いました。

オーナー連中には株は一切渡さない!

それが本部の方針でした。


「本部と加盟店は運命共同体じゃないんですか?本部だけ果実を独り占めするなんて理解に苦しみます。」

「会社(上の人間)が決めた事だから、どうしようもないです。」

困惑気味に返答する本部担当に罪はない。


しかし、私を含め、かなりのオーナー連中がどれだけ落胆したことでしょうか。

私は、極秘で、その理由を知ってしまいました。本部の某部署の人間が口を滑らせました。


「上場と同時に、多額の利益を得たオーナー達が違約金払って辞めたいというケースが絶対出てくるからね。それだけは絶対避けなければならない。」

a149a63382174802f1964b955a2f9b17_s.jpg


まるで加盟店を信用していないこの発言には返す言葉が見つかりませんでした。本部上層部の人間がそのような根拠を抱いていたという証拠は何処にもありませんが、火のない所には煙はたたないでしょう。


株券という、<切り札> は渡さない。
不労所得は許さない。

オーナーさん達は大切な 小作人 ですから。

生かさず殺さず休ませず、働かせろ!

と考えていたかは不明ですが、そういう環境を数百万円払って手に入れて、猿山の大将を気取っていた自分が情けなく、悔しく思いました。

本部も下流チェーンからの脱却を目視して頑張って来た。そして、株式の上場とともに、万が一大量の加盟店が離脱してマスコミのネタにされたらそれこそ何のための上場だったのか分からなくなってしまう。気持は分かるが、もう少しなんとかならなかったのだろうか。株の売却を何年か禁止する条件を盛るとか。とにかく本部は、よしくも悪しくも、この上場のお祭り騒ぎの渦中にオーナー連中を巻き込みたくないと考えていたのでしょう。

建前的には、
「株の事は忘れて、日々の営業に専念してください。気を抜くととんでもないミス、クレームで大変な事になりますよ。」

というお言葉も頂きました。おっしゃる通りだと思います。

でも、運命共同体として、そのお祭りに参加したいと思っていたのは私一人ではなかったハズです。

そして、上場フィーバーが落ち着いて株価も安定したころにやっとこさオーナー持ち株制度が発足されました。でも、必要ありませんよね。上場利益も見込めないし、市場で単位株でもミニ株でもるいとうでも買える訳だし。おいしい部分を全て削ぎ落としてから、欲しい人はどーぞと言われてもなんのメリットもありませんよね。

過激な某オーナーが激怒していました。

やはり、本部にとっては我々オーナー連中はしょせん

奴隷

に過ぎない。

「ばらまく気があるなら、上場前に気持よくよこせよ!」



私を含め、殆どのオーナー連中がそう感じた事でしょう。


結局、地主様(本部)とその家族(社員)だけがいいおもいをしたわけですね。
そして、少なくとも、店は本部の財産ですよね。
店があれば、黙っていても、店が赤字でも、ロイヤリティが入ってくる訳ですから。
自動集金機はまさに夢のような財産でしょう。


本部上場で得たもの。

それは、怒りと失望だけでしたね。

本部にしてみれば、完璧な上場劇でしたね。
まさに、大成功だったのではないでしょうか。

おいしい果実をたっふり手に入れ、自動集金機の操業には問題なし。


余談ですが、以前、第一生命が上場しました。そのときは契約者というだけで株を無償で割当してくれました。上場後、スグに売却して約75万円の利益を手にしました。私は感謝感激して、一生涯第一生命にお世話になる決意をしました。

f5f8ee52eebb71dbee2d1d1885920419_s.jpg


本部と保険会社を比較するのは無理があるかもしれませんが、運命共同体としての立ち位置は同じような気がします。あるべき運命共同体の型とは何?と考えさせられました。

当時、未確認情報ですが、ネットで見ました。セブンくんのオーナーさんたちは上場前に株を所有していて、上場とともに莫大な利益を手にしたそうです。しかもある一定期間毎年、無償分割を行っていたので黙っていても財産が増えたそうです。中には株を売却して家を購入したオーナーさんもいたそうです。話し半分いや、10分の一としてもやはり一流と三流の違いをしみじみと感じてしまいます。

やはり、セブンくんは凄いと、驚愕してしまいました。当時からガリバーのセブンくんの絶大なパワーを見せつけられていました。業界では絶対王者だという人が殆どでした。(多分現在も) そして、 悲運にも半径100メートル以内に敵対されたらまず勝ち目はない。または、かなりの苦戦を強いられるだろう。(少なくとも当時の自チェーンにおいては1年持たないで閉店に追いこまれた悲劇を何件も目の当たりにしました。)また、現状で御三家同士の喧嘩も壮絶な様相を呈している。軒を挟んでとか、真隣で潰し合いを演じていますよね。これを見てつくづく大変だと思う。経営されているオーナーさん達はまさに生き地獄だろう。本部同士の代理戦争に巻き込まれて、長時間労働、生活費の困窮、経済的不安定からの借金の増加。その苦難は経験した者にしか理解出来ないだろう。しかし、本部からのなんらかのオーナーのための利益を無条件で提供されたら、日頃の不平不満も多少は緩和されるはずだと思います。スペシャル慰労金とかは期待出来ないものなのでしょか。

しかし、そんなセブンくんが先日ブラック企業大賞を受賞してしまいました。業界のガリバー、リーディングカンパニーであるセブンくんがやばいことに。これは、コンビニ業界全体がブラックだという死刑宣告に等しい。これを契機に業界の自浄作用が働くことを切に願う。



いや、もはや手遅れかもしれない。

56b634f76481f2ba1c243e7fe00dc268_s.jpg


ご訪問ありがとうございました。

posted by Sun9 at 21:35| 事件簿 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする