2015年11月27日

第34話 No.6本部と店舗大家さんとのトラブルによる被害

ご訪問ありがとうございます。

本日のテーマは「本部と店舗大家さんとのトラブルによる被害」です。

この「被害」とは一体なんだと思われますか?

ズバリ、突然の「取り潰し」です。

そう、突然の一方的な強制閉店のことです。

そして、トラブルとは何だと思われますか?

それは、本部と大家さんの店鋪物件賃貸契約の更新に関するトラブルが殆どだと思います。ズバリ値上げ(値下げ)交渉の決裂でしょうか。また、大家さんの申し出で、別の用途に転用したいから賃貸契約を解約したいというケースもあるみたいです。


低ランク契約では、店舗は本部が用意してそれをオーナーに転貸して成り立っています。

低ランクの契約で、最大のリスクは本当にこれだと思います。

”当該店鋪が本部と第三者からの賃借物件である場合、何らかの理由でこの賃貸契約が終了した場合、本契約は本部からの通知がなくても直ちに終了する。” と契約書にキチンと記されている。この契約内容は何処のチェーンでも同じと推定されます。(あくまでも私の独断ですが)

よって、本部サイドにはなんら落ち度はない。本部担当者と契約書は最初から最後まできちんと読み上げて、双方合意の元で締結される。私は2度もその機会がありながら、たいして疑問にも思わず、また、条項の意味する現実を想像すらできなかった。後で、

「そんなふざけた話しありえねーだろ!」
「常識的に考えてもおかしいだろ?」

と文句を垂れたところで後の祭りです。

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契約自動終了の宣告=「取り潰し」宣告

強制閉店後、店鋪移転かポイ捨てとなる。

1.店舗移転→終了契約後再契約(審査あり)→店鋪在庫を廉価にて処分→新店舗の足りない資金は本部自動融資
2.ポイ捨て→店鋪在庫を廉価にて処分→精算(大抵本部に負債が残る)→失業と多額の清算金

という流れになる。いずれにしても、店鋪在庫商品を大幅にダンピングして処分しなければならない。仮に、リース契約などしていたら目も当てられない。例えば、防犯ビデオカメラ一式をリース契約していて、お取り潰しを喰らってしまったら、リース契約は解約出来ないので、全く使用していないのに、毎月リース代金を支払わなければならないということになってしまいます。(実際に、私は都内から埼玉の店鋪に移転する時に都内でリース契約した防犯ビデオカメラシステムの残が約70万円程ありました。毎月、約30000円x24回だったと思います。本部は直営店で継続していたリース契約を私に引き継がせて、都内店鋪にあったビデオカメラシステムの移転は認めませんでした。そりゃ、そうでしょう。本部が、直営店のビデオを取り外して、残リース代を払う訳ないですよね。私は、店舗移転の恩義に負けて、事をあら立てずに泣き寝入りし、目の前にないビデオのリース代70万円を最後まで払い続けました。

店鋪設備はビデオリースに限らず、本部推奨業者の物を使わないと、本当に痛い目に遭います。契約解除、終了後は現状復帰の義務があり、自分で取り外して元の状態に戻して去らなければいけません。リース残があれば完済(リース終了までのリース代金の支払い)しなければなりません。しかし、本部推奨業者であれば、リースの途中でも、本部が引き継いでくれます。私が契約終了した時も、床のバフィングマシーン、防犯ビデオシィスム等のリース物件は全て本部が引き継いでくれました。(もっとも、直営店からオーナー店に変更になる時に、自動的かつ無理矢理(?)に私が引き継いだ物が殆どでしたが)



以下、私の実話です。


「オーナーさん、もしかしたらここ○○(御三家の一つ)になるかもしれないです」


辞める半年位前のことでした。
大家さんの長兄が現れて、唐突にそう告げられました。

以前から大家さんから本部との家賃交渉が暗礁に乗り上げていると聞いていました。しかし、そういうオチが待っていたとはまさに晴天の霹靂でした。当時、売上は相変わらず低迷していましたが、廃業という選択思考はありませんでした。

本部担当にストレートに聞いてみました。

「大家さんともめてんですか?」

本部担当者も詳しい話しは知りませんでした。
店舗賃貸契約の更新を巡り話しが膠着状態であるという事位しか情報を持っていませんでした。

「ここを、○○にするって大家さんの長男が言っていましたけど、そんなことってあり得るんでしょうか?」

「いかなる理由があっても、一方的にそんな事は出来ませんよ。心配しないで下さい。」

本当だろうか?

私は、思い切って大家さんの所へ行って事実確認をしました。


「本部は汚い。家賃値上げの条件で、駐車場の整備、店舗外壁のクリーニング、店舗屋根部分の全面的補修をしたのに、いざ契約更新の段階でなんら評価しようとしない。散々金を使わしておいて、一切値上げなし。それどころか、契約の自動更新とかになって、ハンコも押してないのに契約が更新されてしまった。これは、詐欺でしょ?どう考えてもおかしいでしょ?」

確かに、ある時期本部負担ではなくて大家さん主導で店舗外観、駐車場の大規模なお手入れがありました。奇麗な外観になった店舗にそんな大家さんの想いが込められているとは全く知りませんでした。

しかし、これはあくまでも片聞きでありその真偽は不明です。確かな書面、覚え書きみたいなものが存在していたのでしょうか。本部と大家さんの店舗賃貸契約については、私の知る由もありませんし、なんら関わることも出来ませんし、できるハズもありません。成り行きを見守る以外に方法がありませんでした。

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その後の大家さんサイドのアクションが過激になってきました。大家さんご本人は穏健派でなんとか話し合いで本部と妥協点を見つけたいと考えていました。しかし、息子さんは、闘争派でした。

「そんな勝手な事、絶対に許せない。裁判をしてでも自分の土地と建物(店舗)を取り返す!」

頻繁に店舗に立ち入り、ご自分のビジョンと将来を熱く語っていきました。30代後半から40代前半でしょうか。自信に満ちた言動と行動力には圧倒されました。本部を相手に、一歩も引かない態度は、ある意味迫力がありました。しかし、この大家さん親子の主導権争いにも巻き込まれてしまいました。

「オーナーさん、お願いだから息子が来ても本気で話しを聞かないで下さい。一人で暴走して困ってるんです。
店に来ても、なるべく中に入れないで下さい。」

「母親は、いつも弱気だから、本部が調子づくんだよ。そんなんだから、なめられっぱなしなんだよ。目を覚ましてほしいよ、まったく。オーナーさんからも言って下さいよ」

長兄の闘争はさらに過激化していきました。

「本部に○○の内容証明を送りつけてやったよ。」
「○○チェーンの本部に行って、具体的な見積もりと立地の調査を依頼してきた。」
「裁判をして、万が一多少の損害賠償が発生しても構わない。金で解決出来るならそれにこした事はない。」
「本部が素直に応じないなら、ロックアウトするしかない。」
「オーナーさん、新しい看板で店長やってもらえませんか?月40万円出しますよ。」



私は混乱しました。長兄は本気モードでした。


本部担当にも突っ込んだ疑問をぶつけました。


「もし、裁判沙汰とかで大家さんと和解して本部が店舗閉店の決断をしたら、私はどうなるんですか?」

「そうなったら、契約書通り、契約は 

自動終了 となります。

「自動終了とはどういう事ですか?」


「読んで字のごとく、自動的に契約が終了することです。いかなる理由においても本部と大家さんの賃貸契約が消滅したら、本部とオーナーさんのフランチャイズ契約も自動的に消滅するという事です。」

「なんらかの保障はあるのでしょか?」

「基本的に金銭的な保障は何もありません。ただ、状況的に近くに直営店、新店舗があれば優先的に紹介はできます。」


つまり、ポイ捨て なんですね、これが。

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近隣の店舗へのコンバートもあくまでも可能性の話しで、100%可能であるという訳ではない。もちろん、終了契約を結び再び新規の契約となれば審査とかもあるだろう。借金まみれの私に審査パスはあり得ないし、また新たに契約期間を満了するというノルマは精神的にもかなり厳しいものがあった。

この先、ある日突然、ポイ捨てされる可能性がある。

これは、かなりのプレッシャーでした。そして、間接的に廃業という選択枝を選ぶ根拠となりました。

この辺の詳しい状況と思考プロセスは コンビニ戦争編 8.増殖する競争店 9.契約の落とし穴 で詳しく記しておりますが、さらに廃業を後押しした事実がありました。

本部はもし、大家さんと裁判沙汰となった場合、店を存続させるスタンスを取るのか、閉店の道を選ぶのかどちらの可能性が高いのか打診してみました。まあ、当然と言えば当然の回答ですよね。

「本部としては、店の存続で少しでもプラスが期待できれば(ロイヤリティを問題なく徴収出来れば)存続させるし、本部が赤字となるのであれば、(本部投資金額を回収出来ずに、本部持ち出しが発生してしまう状態)閉店となるでしょう。また、今現状の売上は、正直な話し本部は赤字状態です。大家さんとの件を除いても、存続か閉店かの判断をしかねている所です。」

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オーマイガー!でした。衝撃的過ぎる事実でした。

都内の店鋪とおなじように「取り潰し」の可能性も出て来た。

確かに苦境に陥り利益配分が激減していたが、それでも本部にはロイヤリティを毎月100万円以上奉納していた。

本当に赤字なの?という疑念もあったが、もしかして私のクビを取りに来たのだろうか、という不信感もあった。

もう安心して、仕事のできる状況ではなくなってしまいました。


競争店の激増

売上低下
=収入激減=生活苦=借金増

本部と大家さんのトラブル発覚
契約自動終了の可能性=ポイ捨て危機=失業の危機浮上

本部主導の「取り潰し」の可能性ありが発覚
=ポイ捨ての可能性あり=失業の危機が現実味を帯びる

自動終了が先か取り潰しが先かそれとも契約満了まで延命できるのか

延命できて残存契約満了か廃業かの選択
=400万円の清算金支払いか700万円違約金支払いかの選択

破産の決意

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という流れになりました。



もし、立地も良く、売上もそこそこあり平穏無事に経営していて、いきなり契約の自動終了を言い渡されたらどうなるんだろうか。そういうオーナーも絶対いたハズだ。

本当に困惑しますよね。
自力で解決できないところが悲しいですよね。運命だと思って諦めるしかありませんね。
(ちなみに、ランクの高い契約で大家さんとの直接契約の場合は損害賠償とかも当然可能であり、本部からもなんらかの救済処置があるそうです。まあ、自ら巨額の資本を投じたオーナーさんはやはりお得意様ですから、何らかの救済策があっても当然でしょうね。某オーナー曰く、我々の契約タイプは将棋の駒、ですから、やはり摘まれて終わりなんでしょうかね、の言葉を思い出しました。)

そう言えば、以前にこんな事がありました。

本部とフランチャイズ契約を結び、2週間のオーナートレーニイングに臨みましたが、その時4組のオーナーが参加していました。契約タイプは同じタイプのご夫婦が一組と2人がランクの高い契約タイプでした。同じ契約タイプのご夫婦とは店舗開店後もたまに連絡を取り合っていました。そのお店は開店後は暫く苦戦されていましたが、オーナー夫妻の努力の甲斐あって目覚ましい売上の伸びを記録しました。その業績は地区No.1ということで本部から表彰もされました。そして、一回目の更新の前だったと思います。マネージャーから突然電話がありました。


「うち、辞めさせられるかもしれない!」


悲鳴とも怒りともとれる深刻な口調で語ってくれました。要約すれば、店舗大家さんが本部との契約を更新しないと言い出して困惑している。そのまま辞めるか、新たに新しいところで営業したければ、新規の契約になるので新たに当初の費用(約300万)が必要になると言われた。息子もやっと大学生になって深夜の仕事を覚えたのに全てが無駄になってしまう。いままでオーナーが本部の言う事をあまり聞かなかったので、本部は暗に自分達を切りたがっているのではないか。どうしたらいいのか分からない、とのことでした。

確かに、独創的なオーナーで、店舗レイアウトを無断で変えたり、店内内装装飾を本部に無断で勝手に大胆にやってしまうとかで本部もやや困っていたという情報を入手しました。

もしかしたら、これは、大家さんとの契約更新を本部側からの申し出で打ち切り、オーナー切りに動いた可能性があると思いました。この契約条項を上手に使えば、本部は不良オーナー、不満オーナー、危険思想のオーナーを合法的にクビにできますよね。(あくまでも私の推測ですが)

しかし私の都内店舗での苦境の時は、低迷する店舗を本部主導で「取り潰し」を行い、当然大家さんとの契約も本部主導で解約しました。しかし、私は「ポイ捨て」ではありませんでした。店鋪移転という形で速やかに本部直営店への移行が出来ました。もちろん審査もありましたが、問題なく通過出来ました。そして、再契約にかかる不足金の100万円は本部の5年払いの融資が受けられ、実際の現金持ち出しはゼロ円でした。そのおかげで、4年近くを平穏無事に過ごす事が出来ました。


お取り潰し、契約自動終了後の店鋪移転かポイ捨てかの選択はあくまでも本部の手の内にあり、オーナーが100%確実に保障されることは何もありません。常日頃、本部に対して肯定的協力的柔和的態度のオーナーがある程度優遇的処遇を享受できるような気がします。


忘れもしません。

近くのファミレスで、契約終了、自己破産についての最終的な話し合いの場で、本部の某部長が大詰めで一言つぶやきました。

「オーナーさん、本当にこれでいいんですか?新たに、新しい環境でやってみようという気持はありませんか?まだ、間に合いますよ。」


私は、部長のお言葉に感謝しつつも丁重にお断り致しました。


なぜ?



当ブログの20の理由からです。




本部と大家さんとの契約消滅に関する契約条項は正確に把握しておく必要があります。そして、本部は時として仏様となり、また鬼にもなるということを充分に認識しておくべきです。

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ご訪問ありがとうございました。

posted by Sun9 at 23:21| 20の理由 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする