2015年10月28日

第25話 No.10 店舗営業の多種多様なオペレーションの徹底が困難

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本日のテーマは
「店舗営業の多種多様なオペレーションの徹底が困難」です。

コンビニはもはや「何でも屋」に近い状況だと思います。

各種サービスを決める本部も大変でしょうが、それを扱う各店舗はもっと大変だと思います。まずはオーナー、マネージャーが完璧に業務内容を理解、把握して、次に各時間帯のベテラン勢に教えて順次各スタッフに教える訳ですが、各スタッフの理解力にもばらつきがあり、100%マニュアル通りに業務が出来ない可能生も出て来ます。


「オーナー、クレジットの取り消しってどうやったらいいんですか?」
「お中元の受付が分かりません」
「クリスマスケーキの予約が分かりません」
「ポイントカードで取り消しをしたんですが、ポイントが消えないんですけど」
「両面コピー出来ましたっけ?」

いきなり携帯にSOSが来ます。

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相方がベテランさんの場合はなんとかなるのでしょうが、経験の浅いスタッフ同士だとかなり気の毒な状況に追い込まれてしまう可能性があります。各スタッフが何が出来て何が出来ないのか、それを把握してシフトを組まなければいけません。だから、各スタッフのレベルチェックは定期的に行う必要があります。簡単なチェックシートでも可能でしょう。

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ここで、簡単に各所各種の業務(仕事)を列挙してみます

A.お客様に対して必要な業務

1.レジ操作関連
→レジキー操作、接客(挨拶等)、レジ操作(クレジットカード取り扱い、ICカード取り扱い、公共料金取り扱い、宅配便受付入力等)レジロール交換、レジ袋への入れ方等。
2.切手類販売
→定型と定型外等の郵便の知識、レターパックの知識
3.煙草の銘柄と配置場所(140〜170種類)を覚える
→お客様による伝統的な特殊な呼び方を覚える(マルメンライト→マルボロメンソールライト、セッター→セブンスター等)
4.宅配便関連
→一般受付、スキー、ゴルフ、航空便の受け付け方

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5.コピー機の操作と故障時の対応
→各種操作とトナー交換等の対応
6.ATMの基本操作とトラブル対応
7.情報端末機の基本操作とトラブル対応(Lくんのロッピーみたいなもの)
8.ギフト予約と各種予約関連
→お中元、お歳暮の予約受付と通年の予約商品の受付業務
9.クリスマス予約関連の受付
→クリスマスケーキ、クリスマスチキン、クリスマス商品等

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10.年賀状印刷関連
→年賀状印刷受付とネット予約の受け入れ


B.内部的仕事
1.清掃関連

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→店頭入り口ドアガラス、外床タイル(犬走り)、店内掃き掃除、トイレ清掃、床のモップ後にバフィング、ゴミ処理(店頭、店内、トイレ)

2.レジ前チルドケースの商品の作り置き
→各商品の作り方と廃棄管理とその方法
3.商品の品出し、陳列の整理(
4.温度管理
5.定時商品廃棄とその処理
6.売場の消費期限チェック(清酒、珍味、お菓子、半生菓子等)→見切り品の半額処理
6.各種発注業務(ほぼ毎日)

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→期限が短い食品(弁当、おにぎり、サンドイッチ、総菜類、その他デイリー、菓子パン、食パン等)その他食品関連(飲料、酒、煙草、菓子類、アイスクリーム、冷凍食品等)雑貨類(女性化粧品、シャンプー、家庭雑貨、電池等)消耗品(店舗で使用するもの→レジ袋、ゴミ袋、店内蛍光灯)
7.電話対応
→クレーム対応、各種問い合わせ

上記業務はシフト時間帯によって割り振られているものもありますが、オーナーは100%全て、完全に理解して自分が出来なければいけません。全ての時間帯のスタッフにオリジナルのマニュアルを説明出来なでればダメでしょう。もっとも、各種マニュアルを所定の位置に置いて各自で学習してもらうという方法もありますが、これだと見ない、読まない輩が必ず出て来ます。ベテランさんは前向きに協力的に学習してくれる方々が殆どですが、全員が100%理解してその業務が出来るという状態にするのはかなり難しかったです。

その原因はやはり、スタッフの定着率です。どの時間帯でも、週2回位だと、一人前になるのに最低でも約3ヶ月かかります。半年経てばほぼ安心して任せられる状態となります。しかし、この3ヶ月が大きな山です。辞める方は、この3ヶ月以内で辞めてしまいます。3人シフトで余分な人件費をかけて、さて、これからやっとこさ一本立ちできるかも、という時に辞めてしまいます。

覚える事が多過ぎるよ!

「時給に見合わないから辞めます。」

と思うのでしょう。

結果として店舗全体のオペレーションレベルは現状維持が精一杯となってしまう場合がかなりありました。だから、ベテランさんは本当に大切にしなければ、そのシワ寄せは必ず自分に来ます。各時間帯にレベルの高いベテランさんを配置しつつ、新人を教育しつつ、中堅のレベルを上げつつ、作業バランスと各自の業務遂行レベルを考えながらシフトを組んでいかなければいけません。これも、全てオーナー業務です。

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店長を雇用出来る余裕があれば、これはかなり緩和される問題だと思われますが、「歩」であり「小作人」では経費的にかなりの無理がありました。(ほぼ不可能)

以上、一連の作業の中で、一番の問題は公共料金の受付です。例えば、固定資産税をまとめて取り扱えば2〜30万円とかの金額は普通にあります。一日100万円以上の銀行入金があっても、半分以上が公共料金の受付分だったなんてことは日常茶飯事です。しかも、手数料は1件につき数十円です。そして、一番怖いのは、店舗受領印の空押しです。例えば、一人のお客様が見えて各種公共料金を10件受け付けて、実際は9件しかレジ登録しておらず、残りの一件分はレジ登録されないまま、つまり代金を受領していないのに、受領印だけ押してしまうという事故です。

これは痛いです。それは、全て、店舗負担でオーナーが全て負担(弁償)しなければいけません。毎日のレジ締めで公共料金の受領件数を確認します。レジ上の受付件数が実際の手元にある店控え件数よりも少ない場合は、心臓が破裂しそうなぐらい緊張します。例えば、レジ上で96件受け付けているのに、現物の店控えが97件ある。

1件カラ押しの可能生あり(ほぼ確実に弁償だろうと手が震える)

プリントアウトされた営業日報を見ながら、現物の店控えを照らし合わせて、1件1件確認して行く。ロシアンルーレット並みの恐怖だ。最後の最後までカラ押し分の金額は分からない。

「一体、いくら分の金額を弁償させれられるんだろう?」

残り、最後の2枚、960円と27860円が残り、960円がリストにあった。そう、27860円が残り、これは代金未納分だが、お客様にはもう請求出来ない。受領印を押した以上、何も抗弁出来ないのが日本のハンコ社会だ。お客様の方から、払う金額が少なかったですよ。と言って来る人はまずいない。100%泣き寝入りです。

こんなことがありました。顔見知りの常連さんの公共料金を受け付けて、話しに夢中になり代金未納のまま領収証を渡してしまいました。顔見知りの気軽さからマネージャーが事情を説明して代金を頂きました。


「オーナー、どうなってんの?」
「私がたまたま顔見知りだったから請求できたけど、もし知らない人だったらどうした訳?」
「諦めるでしょう?常連だってことに甘えないでくれる!」

えらくお怒り状態で怒鳴り込んで来ました。
気持は分かりますが、ただひたすら謝って納得していただきました。

さらに恐ろしいのは、この悲惨なルールを知っているスタッフが意図的にわざとカラ押しを仕組んだら、完全に防ぎようがないということです。数カ月に一回のレベルでやられたらまず分かりません。(本人ではなくて、友達とかの請求書であれば、まず不正を見抜けません)

また、お客様から受領した料金を勝手に「取り消し」操作をして、懐に入れてしまう輩がいました。これは、後で必ずバレてしまいますが、かなりの信用を失います。このような事態が多発して、本部も取り消し出来ないようレジを設定しました。しかし、本当に取り消ししたい時にはかなりの面倒な手続きが必要となり、トラブルの原因となりました。

本当に怖いですよね。


自分の全く知らないところで、巨額の詐欺事件が仕組まれる可能生があると考えると、そのストレスは確実に命を削っていきますよね。数十円のお金を稼ぐために何万、何十万円のリスクを背負わなければいけません。



それでも本部担当の方がさりげなく言っていました。

「オーナーさん、人を育てましょう。各時間帯の責任者を育てましょう。そして、確実に出来る仕事を分担してもらいましょう。そうすれば、オーナーさん、マネージャーさんの仕事も楽になりますよ。」


確かに、一昔前までは可能でした。
しかし、やることが多すぎの現状ではかなり無理でしょう。
スタッフの出入りが激しく、手当を付ける等の余裕などありません。
また、確認も満足にできません。

やはり、オーナーとマネージャーがやるしかないんですね。



最後までお読み頂きましてありがとうございました。
posted by Sun9 at 00:17| 20の理由 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする