2015年08月22日

第19話 No.15 強盗、万引き、詐欺、内部不正等の犯罪被害 (1.万引)

ご訪問ありがとうございます。

本日のテーマは万引きです。

万引きは売価で月3万円以下で抑えられればかなり優秀な店舗でしょう。

大雑把な計算で、売価で月3万円パクられると原価で約2万の損失となります。

大体3ヶ月おきに棚卸しを行い、帳簿在庫と実在庫を突き合わせて、帳簿在庫が多ければ、棚卸ロスとして計上され、人件費や商品廃棄と同様に利益から差し引かれてしまう。

これは、年4回の嬉しくないスペシャルイベントだった。


大抵の場合、棚卸しロスとして5万〜30万円計上され利益を食ってしまう結果となる。そして、直近の会計処理で計上されるため、当月の振込(給料)は、下手すると数万円という場合もあり得る。いや、巨額のロスが出てP/L上赤字となり、無収入の場合もあった。数万円の預かり消費税のみの振込があり、途方に暮れてしまう。
 
滅多に無いが、実在庫が多い場合は逆ロスとしてプラス計上されるのだが、まずあり得ない事態として本部が調査に入る場合もあり、あまりにも額が多い場合は再棚卸しとなる。

多額のロスが出ても、再棚卸しなどしない。しかし、本部にとって不利益な逆ロスには、目くじらをたててその原因究明を貫く。


何かオーナー不正はないか?

例えば、その辺のスーパーで買った商品をそのまま店に出してしまえば、その売価の分だけ逆ロスになる。

50円で買った飲料をそのまま売場に出して150円で売ったら、150円分が逆ロスとなり、本部からその分がオーナーに支払らわれる。(当然ロイヤルティは引かれるが)本部からすれば、正規の仕入れルートを通さない商品の販売では仕入れ代金をオーナーに支払うハメとなり、不利益を被ることになる。さらに、悪質なオーナーなら、50円の飲料を棚に置くと同時に店舗売価の150円分を販売戻ししてレジから抜き取り、ロイヤリティ分も手中に納めてしまうことも可能だ。(仮説に間違いがあれば、ごめんなさい)

このように一部のオーナーは独自のロス対策をたてる人もいる。
しかし、特定商品だけ逆ロスになればスグにバレてしまいますよね。

「ロス対策に私財を投じています」

と本部に言い訳しても、これは本部の正規な仕入れルートを通っていないため、品質の管理上の問題を問われ契約違反を追求される可能性もある。


棚卸しロスは3ヶ月で大体売価で10万円から40万円の間で出ます。

原価で大体5万円から30万円以下が多かったです。


これは痛い。


すべて、管理能力が及ばなかった自分の責任ですが、主な原因はやはり、万引きと内部不正、そして返品伝票の計上漏れです。

万引き対策として本部は語ります

1.奇麗な店舗、奇麗なトイレ、奇麗な商品、奇麗な陳列、清潔な身なり。
2.顔を見て笑顔で入出店の挨拶。
3.不審なお客様へのお声掛け。「何かお探しですか?」「何かお困りですか?」
4.不審なお客様は、商品のフェイスアップを装って近くに張り付きプレッシャーをかける。
5.時折店内を見渡す

万引きをさせない店の雰囲気作りが大切だと力説するが、パクる気満々でくる人は何をやっても必ず実行しますね。

•自分の服に隠す。
•鞄、パッグに落とす。
•トイレに持ち込んで中身だけ持っていく。
•売場の棚から商品だけ抜いていく。
•店内カゴの中で中身を抜き取り、その上に別の商品を入れてカゴを放置して出ていく。
•カゴごと外に出て逃げる(カゴ抜け)
•集団できてチームワークでパクる。
•後輩のいる時間帯にきて堂々とパクる。

全て、現行犯でないと捕まえられません。

万引きの決定的瞬間のビデオを○○警察署に持ち込んで、犯人は毎日来るので犯人を捕まえて欲しいとお願いしたら、ビデオは一切見ずに言われました。

「ビデオは証拠にならないんだよね」

「万引きは現行犯じゃないと捕まえられないの。万引きされる店側にも問題があるんじゃないの?スキがあるからやられるんじゃないの?殺人とか強盗とか凶悪犯が多くてそれどころじゃないんだよね」
(ほぼ、オリジナル)

その通りだろう。だが、腹がたって寝心地が悪かった。


また、実行犯が店の外に出てからでないと、声をかけられません。

「お会計忘れの商品をお持ちですよね?」

すぐに認める人もいるが、

「知らねーよ、そんなの!」と強がる人もいる。

しかし、

「全て防犯カメラに映っています。」の一言で終わりです。

また、最低限の人数でシフトを組んでいるため、万引きの対応まで出来ない場合が殆どでした。

現場を見つけて、証拠のビデオも捕れた。
よし、店の外に出たら声をかけよう。

よし出た!行くぞ!

しかし、他のお客様がちょうどそのタイミングで
レジに来たりしたら、接客最優先となってしまいます


また、万が一、誤認でもしようものならば大変な事になります。

人権侵害→慰謝料に発展して、でとんでもない結末が待っています。また、この誤認→慰謝料狙いの輩もいるので、本当に細心の注意が必要でした。

また、捕まえたら捕まえたで大変です。その処理のために数時間貴重な労働時間が奪われてしまいます。

高校生以上は問答無用でスグに警察を呼びます。

小学生、中学生の場合は基本的に親に連絡して、本人の引き取りにきてもい、弁償してもらいます。

しかし、何の謝罪も無く、黙秘する強者もいます。
なかなか自宅の連絡先を教えようとしない子には、このままだと、警察を呼ぶことになると告げ、110番連絡をしようとすると、大抵落ちます。

それでも、無反応の場合は気の毒だが、本当に警察に頼むしか無い。

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こんなことがありました。

中学生の女の子を現行犯で確保しました。

すんなりと連絡先が分かり連絡しました。


「煮て食うなり、警察に突き出すなり好きにして!こっちは忙しくてかまってられないから!」

逆ギレ気味の母親のこの対応には驚きでしたが、その母親の話しに表情ひとつ変えなかったその子の心が心配になりました。

結局パトカーのお世話にならざるを得ませんでした。


また、ガムと駄菓子類を未会計で外に出た小学4年生の男の子を確保しました。

やっと連絡先を聞き出して母親に来てもらいました。

バックルームに案内すると、いきなり無言で渾身の平手打ち。

その後もサンドバッグのように殴るの蹴るの、その子供が泣き叫んでうずくまっていても止めようとしませんでした。

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「あの、お母さま、もうその辺で・・・」

ふと我に帰った母親は、倒れ込んだ息子の襟首を掴んで、泣き叫ぶ子供をズルズル引きずりなから、冷静に言い放ちました。

「代金はここに置いて行きます。本当にご迷惑をおかけしました。」


異様な光景に絶句した。泣き叫ぶ我が子を引きずりながら、店内を通過して、店外に出て行きました。他のお客様も、何事かと思ったことでしょう。

痛過ぎる愛のムチなのだろうか。
見ていてかわいそうなくらい痛々しかった。


しかし、一番困るのは常連さんの万引きです。

慣れ親しんだ常連さんはついつい勝手に、

「この人は大丈夫。信用出来る。」

と判断して、気が緩んでしまいがちです。

そして、何気にその瞬間を見てしまう。


えっ、まさか! 冗談だろ!


いつもフレンドリーに接し積極的に利便をはかり、さわやかな人間関係が一瞬にして崩壊してしまうその瞬間。

「まさか、あのお客様が!」

驚愕の現場をたまたま目にしてしまった時の驚きと気まずさと落胆は、計りしれない。

不審な動きが気になり防犯ビデオで確認すると、大抵の場合は実行されてしまっている。


その辺のカンは、やたらと鋭くなっているなが、空しい。


一番記憶に残っているのは近所で一人暮らしをしていて、年金暮らしをしているという60歳代の男性の話しです。

毎日朝と深夜に必ず来店してくれて店頭のコヒーと軽食系のものを買ってくれていました。

日常の困ったことがあれば私の知っている限りの情報を提供して、多少たりともお役に立てているという自負もありました。

私は深夜勤務で一人勤務(ワンオペ)の時間帯もありました。通常であれば、トイレはとことん我慢して店内に誰もいなくなってから秒速で済ませていました。しかし、超常連のそのお客様がいるときは、彼が雑誌コーナーで立ち読みをして動きがないのを確認して、安心してさっと済ませていました。

しかし、たまにトイレから出て来ると、その超常連さんがいないときがありました。

「まさかな」

それとなくビデオで確認してみると、


パクってました!



私がトイレに入ると同時に本(コミック)を無造作に持ち去っていました。

スキを見せた自分が悪いのですがかなりショックでした。




「申し訳ないけど、防犯ビデオで見たくなものを見てしまいました・・・」


その事実を知った後、超常連ゆえに、ストレートに切り出しました


「ごめん、ごめん。もうしないから。許して。」


素直に認めた超常連は、

「この間は初めてで出来心でやってしまった、本当にごめん。」

と言って持ち去ったその本を返しにきました。

しかし、あれ、おかしい。

確か、ビデオに映っていたのは赤いカバーの本だったはず。

超常連にビデオを見せて確認したところ、

「あれ、おかしいな。確かにこれだったよ」

「いやいやいや、明らかに色が違うでしょ?」

拡大して、見せた。

「一体、いままで何冊持ってったの?」

「ごめん。全部、今直ぐ持って来るから。警察沙汰は勘弁してよ!」

暫くして、オヤジが、段ボールを持って来た。

「本当にこれだけ?これで全部?」

30冊以上の本を目の前に私は強く言った。


パクった挙げ句に嘘を言い放って罪をも逃れようとするオヤジ。

正直悲しくなりました。

私は、店舗の出入り禁止を言い渡しました。彼の入店の度に、警戒態勢を取らなければならない。私がいない時にやって来て、また、犯罪を繰り返す可能性も否定できない。

しかし、彼は、

「もう二度としない。もし、またやったらスグ警察を呼んでくれ。だから、出入り禁止だけは勘弁してくれ。お願い。頼むよ。頼むよ!」


必死に哀願する超常連オヤジ。


「少し、考えさせて・・・」



結局、店内を徘徊しない。本売場には近づかない。買い物が済んだら直ぐに店を出る。もし、またやったら無条件で警察を呼ぶ。という条件で入店を認めました。


正直、万引きは現行犯で確保するのは難しいし、捕まえたら捕まえたで大変です。貴重な時間までもが盗まれてしまいます。

本音として小額ならバレないようにパクッてくれ!
わざわざ人の手を煩わせるのは勘弁してくれ!
と言いたくなるオーナーは意外と多いかもしれません。

確かに10円のものでも人に盗まれたたら、そりゃ、いい気分はしないし、腹が立つ。
しかし、そういう現場を何回も見て、いちいちムカついて嫌な思いをしながら、事後処理するのも、本当にストレスが溜まり精神衛生上かなりきついものがある


しかし、この万引きを減らさない限り、利益は不安定に推移するのは免れない。



しかし、万引きはまだ可愛い。


本当に恐ろしいのは内部不正だ。


放置しておけば間違いなく店は消滅するだろう。


最後までお読み頂きましてありがとうございました。


タグ:万引
posted by Sun9 at 02:29| 20の理由 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする