2015年05月13日

第8話 増殖する競争店

ご訪問頂きましてありがとうございます。

致命的ダメージは平成25年春先にかけて、同時進行的に御三家(Sくん、Fくん、Lくん)が半径500メートル圏内に出店してきたことでした。


当時、5年前から比べると近隣において、Sくん1、Fくん3、Lくん5、ミニスーパー1の新規出店があり、経営環境はかなり悪化してしまいました。

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当然、真綿でクビを絞められるように徐々に売り上げは落ちていきました。

やはり、綺麗で最新の施設、設備備品を備えた魅力的な新店舗では勝負にならない。

特に、トイレが綺麗で女性客の評価はかなり高いと、当店常連のお客様から話を聞いてショックを受けました。

当店のトイレは、開店後15年以上も経過しており、トイレドアを開けると、いきなり洋式便器が目に飛び込んでくるという歴史的遺物に等しいものでした。

また、競争店の床も綺麗で、中には大理石風のものもありました。

正直、店舗施設、設備、備品等で地域で一番古い店となってしまいました。

これは致命傷です。

もはや、何の優位性も感じられない。

自然消滅は時間の問題なのか。



コンビ二は近くにあれば、まずその最短の店に行きますよね。

そこに何らかの不満があれば、違う近場の店を探すでしょう。

でも、ピカピカの新店舗で接客も初々しく、フレンドリーで、きちんと挨拶ができ、マニュアル通りの接客ではあるが、笑顔が新鮮に感じてしまうでしょう。

トイレは超綺麗で使用の際の店員への声かけも強制していない。(声かけのお願いがあるところもありますが)

おまけに、商品も新店のため新しいものばかりである。

多少の不満があっても、

「まっ、いいか。」

多少我慢してでも行っちゃいませんか?

新店舗パワーは本当に恐ろしいです。

超常連様を除いて、そのような新店舗群のなかをすり抜けて、無条件で自店舗に来てくれるお客様は、かなりレアなお客様と言わざるをえない。

一年中で一番稼ぎが良かった7月〜8月の売上げも、低迷してしまいました。稼ぎ時のお祭りシーズンの土日でさえ日販40万円代と撃沈した。70万以上売り上げたのは、もはや夢物語となってしまった。そして、平日では、Maxで日販10万円以上の売上減が続き、安定的に30万円代が定着してしまった。

死活問題のレベルを超えて、これは完全に進退問題だろう。

夫婦で休みなく働いて、振込み給与が月20万円台。

親子4人ではかなり厳しい数字だ。

借り入れは、どこも限度額いっぱいまで借り切っている。数千円の借り入れ枠が発生したら、すぐに借り入れに走る。自転車操業も限界が見えてきた。そして、一方的に新規貸し出しを打ち切るところも出てきた。

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そして、ついに総収入よりも借り入れ返済金額の方が多いと言う月が出てきた。


流れを変えるべく努力も殆ど無駄に終わり、なすすべがない。

そして、業績悪化は、純資産割れ寸前という事態を招いた。

これは、本部で言うところの営業継続許可に黄色信号が灯りだしたということだ。

ついに、

給料0→契約解除
 

が現実味を帯びてきた。

そして、不足した、純資産金額を本部に補填しなければならなくなる。

「ンなの無理だろ!給料も出ないのに、どうやって払えはいいんだよ!」

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これは、もう、本部による退場勧告に他ならない、と思った。


売上減少→収入減少→生活苦→借金→経費コントロール→廃棄削減→商品在庫薄→店舗マイナスイメージ定着→売上減→さらなる経費コントロール→さらなる人件費削減→経営者の長時間労働→店舗オペレーションの質の低下→接客レベルの低下→売上減少

と見事なまでの生活苦のマイナススパイラルが容赦なく続いていきました。

本部担当者は、精力的に動いてくれて、なんとか純資産割れを起こさないように、資金的な援助を引っ張り出してくれましたが、単なる延命処置でしかありませんでした。



その後、とんでもない事実が判明して店の経営を断念する決意をしました。


私個人の力ではどうする事も出来ない第三のリスクが存在していました。

それは、契約書にもキチンと記されていました。

「もう、無理だな・・・」
「潮時かもしれない」

ちっぽけな私個人がどうこうできる問題ではない。

私の意志など無関係に、巨大な資本の駆け引きみたいなものが繰り広げられていたのである。


散々悩んだ末の決断でした。

いや、悩むこと自体無駄な行為であった。



ご訪問ありがとうございました。

posted by Sun9 at 14:23| コンビニ競争 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする