2016年11月16日

コンビニを辞めたいと思った20の瞬間

ご訪問ありがとうございます。


本日は、コンビニの長きにわたる運営期間において、

「ああ、もう無理。限界。辞めたい。」

という衝動にかられた瞬間を思い出して記事にしてみました。

1fc301125964f7fcfbcbdac96dc002e9_s.jpg




コンビニオーナーという立場上、その責任だけは確かに独立した経営者だ。

そして、あらゆるトラブルの矢面に立たされ、お客様の理不尽なクレームにも24時間不手際なしで対応しなければならない。

どんなにメンタル面で鉄のハートを持っているはずだと自惚れていても、些細なことですぐ打ちのめされてしまう。
オーナーといえども、生身の人間だ。精神的ダメージを受けて、瞬間的に発作的に弱気になってしまうこともしばしばあった。

「あああ、もうやだ。もう無理。早く辞めたい。」

こう感じてしまったご経験があるのは私だけではないだろう。(多分)


約30年の間に、幾度となく嫌な思いをして、何度も辞めたいと思う瞬間がありました。

しかし、現実的には辞められないし、時間の経過とともにその痛みも中和されてしまいました。そして、おめでたく、

「いや、試練は乗り越えるためにある。失敗、クレームはチャンスと考えよう。」

と考え、自分を鼓舞した。



しかし、これらの辞めたい事件が、ゲリラ的に時間差攻撃で頻繁に身に降りかかってきたら、どんなタフな人間でもかなり追い込まれてしまうはずだ。

これは、当ブログタイトルの「コンビニを辞めた20の理由」とはまた別の角度でコンビニ運営の困難の一面を知っていただけると思う。


1. スタッフがドタキャンして寝たばかりなのに叩き起こされた時

0d74a04714e552705dfcd1bd3336d162_s.jpg


これは、かなり精神的にストレスとなる。睡眠すら突然取り上げられてしまう。特に、スタッフの風邪とか突然の体調不良の場合は、止むを得ず、仕方ない、と諦めるしかない。また、高校生の場合、保護者(親)からの連絡が店舗に入り、ほぼ一方的にドタキャンが演出されてしまうこともあった。経験的に言えば、ドタキャンの理由は体調不良、祖父母の死去が圧倒的に多い。稀に、親の入院とか、友人の交通事故というのもあった。本当かよ?って気もするが、バックれる気満々の輩は、まず100%来ない。笑えるが、あれ?おばあちゃん何人いんの?みたいなヤツもいた。

眠たい目をこすりながら、

「やってらんねーな。体がもたねー」と感じてしまいます。

2. シフトを終えて、自宅でくつろいでいる時に、クレームの連絡が入り、その謝罪と事後処理のために店に向かうことになった時

自分がミスして、ケツを拭くのは仕方ない。しかし、全スタッフの不始末に24時間対応しなければならないのが、オーナーの責務だ。

「これ、無理だろ。一人で対応できるわけねーだろ。」と感じてしまいます。

3 親の法要の最中に、クレームの連絡が自分の携帯に入り、激怒しているお客様にひたすら謝罪していた時

クレームは時間と場所を選ばず、突然やってくる。すぐ現場に急行できればいいが、都合で遠方にいるときは、かなりのストレスとなる。どこにいようとも携帯の着信音に怯えなければならない。

a0b6bec8e0b77e90af85072e2c86e040_s.jpg


「外出先でも、落ち着いて過ごせない。もう、やってらんねー」と感じてしまう。


4. 棚卸しをして、原価で30万とか40万とか想定外の高額なロスが出た時

3か月ごとのマイナススペシャルイベントだ。たいてい、ロスが計上されて、利益配分に悪影響を与える。

「知らない間に金がなくなっていく。何のために働いてるのかわからねー。やってらんねー」と感じてしまう。

ace104056db6630235c61ef0d061bfca_s.jpg




5. 長時間シフトの連チャンが断続的に続いた時

高校生の試験シーズンとか突然の主力の退職で、長時間労働を長期間余儀なくされる。疲労困憊でまさに生き地獄だ。

46e30b5c378940dee2567abad26834de_s.jpg


「コンビニに殺される。やってらんねー」と感じてしまう。

6. 店舗内で多額の売上金、現金を紛失した時

時として、金庫から、レジから、金がなくなる。原因は不明だが、誰かがパクったに違いない。内部にドロボーがいるってことか。24時間レジに張り付いていられない。24時間金庫番なんてできない。防犯ビデオを見返す時間もない。

「もう、嫌だ。人を疑わなければならないのは辛い。やってらんねー」と感じてしまう。

7. お客様に理不尽な文句(クレーム)を言われた時

店舗側に落ち度があれば、オーナー個人に問題があれば致し方ないことだが、あまりにも些細なことで怒り出す人が後を絶たない。しかも、スタッフへの矛先も全て自分が真正面から受け止めなければならない。

「もう無理。精神的に持たない。やってらんねー」」と感じてしまう。

8. 深夜一人の時、不審な人物が入店してきた時

この恐怖は、経験者でないと理解できない。明らかに危険な雰囲気の人間が、入店してきて、店内を徘徊して、たまに視線があう。そして、手洗い場でいきなり手を洗い出したら、恐怖感MAXだ。

「怖い。こんな恐怖感に耐えられない。命がいくつあっても足りねー、逃げ出してー」と感じてしまう。

9. 深夜一人でいる時に、通りすがりのDQN軍団が店舗外の駐車場を占拠し騒いでいる時

これも恐怖そのものだ。集団で店に乱入されて、騒がれたらどうしよう。ゲリラ的にパクられたらどうしよう。また近所から苦情の電話が来るだろう。いや、その前に近所から警察に通報されて、逆恨みされたら困る。いや、警察に早めに連絡した方がいいかもしれない。他のお客様と喧嘩でもされたら大変だ。それに、ワンオペのためトイレにも行けない。そして、連中に気に入られて、連日来られたらたまったもんじゃないだろ。とにかく、納品の片付けがはかどらない。悩みは尽きない。

「あー、もう無理。なんでこんな思いしてまでやらなきゃなんないのか?」と感じてしまう。


10. 消費税が払えない時、払える見込みがない時

消費税は、預かり消費税として毎月計算されオーナー指定口座に利益配分とともに振り込まれる。この辺の事情に関しては、42話コストゼロの借入金で詳しく記事にしているので割愛させていだたきますが、40万〜70万円の税金を払えないという事態に毎年遭遇する。借入金でなんとか乗り切ってきたが、それすらめどが立たなくなってしまう。もうなんとも言えない絶望感で生きた心地がしない。

「まともに税金も払えない。自分の責任だが、やはりまずいだろ。この消費税地獄から逃れたい。もう辞めよう。」

何度そう思ったことでしょう。

11. 夏場、電気代が30万を超えた時

7bf592fa5bee8eb12b77602da7079e8f_s.jpg


これは痛い。セブンくんは電気代の負担が少ないようだが、(その分ロイが高いだろ、と言われればその通りですが)
ミニは全額100%オーナー負担となる。夏場は、エアコンの設定温度を気にして、バックルーム、イートインの電気の節電に気を付ける。しかし、夏場は、どうしても30万円以上かかってしまう。

「30万円って、何?電気代払うために働いてんじゃないっての。やってらんねー。」

夏場は東電の請求書を見て毎年落ち込む。

12. 久しぶりに自宅に帰り、次女を抱きかかえたら、泣かれた時

第3話生き地獄の頃の話ですが、次女が生まれて、あまり自宅に帰れなかったために、完全に嫌われてしまいました。抱き上げたら、
「ママ〜、ママ〜、」と恐怖感むき出しで泣け叫んでいました。何とか逃げ出そうと、もがいた為、娘を落としそうになってしまいました。

「あー、こうやって娘達と疎遠になってくんだろうな。なんかアホらしいな。辞めたほうがいいのかも。」

3ae40f53dd72a4e388fe55ad5f12ed43_s.jpg


瞬間的にそう思いました。

そして、それが、まさに正論なんだよって、その時は気がつきませんでした。

13. 朝方、一人勤務の時、持病の痛風の発作が悪化して、歩けなくなった時

6a6d7adeda5ec065752ece8e7f3e9661_s.jpg


これは辛い。年とともに、経営環境が悪化してゆく。そして、それに比例して自分の健康状態も劣化してゆく。何か持病でもしょいこんだら、それこそ大変な事になる。特に、ワンオペで人件費を浮かさなければならない状況であれば、健康状態は常にベスト状態に保たないと、痛い目にあう。

痛風の発作が出て、靴も履けない、歩けない状態でも、我慢してやらざるをえない。マネージャーを当てにできればいいが、そうできないケースがほとんどだった。

片足で、ケンケンしながら弁当をレンジに入れる。ケンケンしながらタバコを取りに行く。

何も知らないお客様に、

(こいつ、ふざけてんのか?)

と思われても仕方ないだろう。


「痛風の発作のリスクもあんのかよ。もう無理。痛くて死にそう。もうやってらんねー」


自らの健康管理の失敗を認めつつも、痛風の激痛には戦意喪失となった。

14. 深夜に突然の腹痛、急性の下痢でトイレに頻繁に駆け込まなければならなかった時

これも悲惨だった。特にワンオペの時だったので泣きたくなった。お客様の切れた瞬間にトイレに駆け込む。そして、腹部の鈍痛。

「年齢的にもうワンオペは無理かも。しかし、経費削減はこれしかない。命を削れってことか。無理だろ。」

健康面でかなり弱気になったのも事実だ。

15. クリスマスの予約商品(チキン丸焼き)が期日に未入荷だった時

8b566b5df40f1a019ddbb13d2841a9ae_s.jpg


これは、都内の店舗での事件だった。クリスマスの予約商品が欠品していたのだ。当然、お客様の引き渡し時間に間に合わずに、とりあえず代替品として、無料で店内販売用のチキンレッグをパーティーの人数分お持ちした。確か10本位だった記憶がある。そして、業者が夕方近くに現物を持ってきたので、私が、至急デリバリーして、なんとか円満に解決できたが、経験の浅い自分は、かなり面食らった。

87b86656012e0ebef59ccbe3cddbb4ca_s.jpg


「きちんとミスなく仕事したのに、何でオレが本部サイドのミスの尻拭いしなきゃなんないの?」

「自分にミスがなくても、本部の不手際の責任はこっちで処理させられるのかよ。やってらんねー。」

当時の偽らざる気持ちだった。

本部サイドの不手際で、とんでもないクレームが発生することもあるのが怖い。

16. 淹れたてコーヒー、手作りおにぎり、惣菜の作り置きが始まり、FF商品が負担に感じられた時

辞める直前の話だが、これは、本当に大変だった。

まず、コーヒー。淹れたてコーヒーを銘打って売り出したのだが、そのオペレーションに問題があった。セブン方式ではなく、いちいちペーパーでドリップしていたのだ。しかも、そのコーヒーポットを事前に温めるために湯せんをして、お湯を捨てるという作業が繰り返された。

ポットを温めるだけのために湯沸器からMAX温度のお湯を目一杯そそぎ込み、規定時間後全て惜しみなく捨てる。

これ、本当に水とガスの無駄遣いだろ。水道代もバカにならない。

そして、ホットコーヒーの賞味期限が3時間だった。売れなければ、全て廃棄処分。しかも、味の劣化と温度低下のクレームが少なからずあった。この3時間おきに作り置きするプレッシャーは並大抵ではない。人件費もその他のコストもかなりかかる。

何で、セブン方式でやらなかったのか? 未だに疑問だ。本部首脳の迷走としか言いようがない。

コンビニコーヒーと言えばセブンカフェというような、一人勝ち状態といっても過言ではない気がする。

しかし、少なからず、時系列では、ミニの方が早くコンビニコーヒーに参戦していた。そして、セブンくんに美味し所を根こそぎ持って行かれた感がある。

また、手作りおにぎりと称して、コンビニ店舗内で米を炊飯してスタッフが手作りで提供するという新たな仕事が誕生した。これは、リスクが高く、人件費もかかり、衛生管理も大変で完全にお荷物状態であった。賞味期限も業者のおにぎりより短く、廃棄処分も時として半端なく出た。

これは、その後、必須ではなく店舗の選択制となったらしい。当然だと思う。

それでなくても、ミニはFF商品が多い。特に夏場は、ハロハロとパフェとかのコールドデザートで忙しいのに、余計なものに時間をかける余裕はない。

「あー、もう無理。本部の言うように FFは対応できない。やってらんない。」

多くのオーナーが感じていただろう。


迷走の限りを尽くした当時の社長の運命はご想像にお任せしたい。



17. トイレに悪質ないたずらをされて、その始末をしている時

43b167796873a9be4d8684f79ee83d6d_s.jpg


子供のオムツすら替えたことがないのに、他人のそれを始末するのはかなり抵抗がある。単に便器に付着したそれを清掃するというレベルなら別段何ら問題ない。しかし、鏡、壁、便座に塗りたくられたそれ、床、手洗い場に山盛りになっているそれ、ケツを拭いたペーパーが辺り一面に散乱、新品トイレットペーパーを丸ごと便器に捨てる。

トイレの扉を開けて、それらの光景が目に飛び込んできた時の衝撃はかなりのサプライズだ。

犯人を特定できても、捕まえられない。証拠があっても、推定はできるが断定できない。

「クセーな。こんなことがずーと続くのかよ。あーやだ。やってらんねー。」


と思ってしまいます。


18. 内部不正を発見して、犯人が特定された時

これは、辛い。特に、信用していた人間がやらかした場合は、本当に虚しくなる。

「そういうスキを作ったオメーが悪いんじゃないの?自業自得だろ。」

そうかもしれません。でも、スキがあってもやらない人はやりませんよ。

悲しいが、内部不正発覚と犯人特定は、コンビニ運営では避けて通れない暗黒部分だろう。

19. 収納代行の店舗受領書枚数がレジ記録枚数よりも多い時

これは、本当に心臓に悪かった。

各種収納代行で、お客様に店舗受領印を押印して、受領書を切り離し手渡す。そして、残りの店舗控えはレジの中に収める。例えば、10件受け付ければ、10枚レジ登録して、お客様に受領書は10枚手渡し、店舗控えもレジの中に10枚格納される。

朝方に、レジ精算を行い、当日の売上金を確定させ、収納代行店舗控えもレジ登録枚数分あるかどうか確認する。

「あれ、75件受け付けてるのに、76枚あるよ。」

もう一度確認するが、一枚多い。


きたー、ロシアンルーレット並みの恐怖。


誰かが、一件分、金をもらわずに領収書を渡してしまったのだ。

ありがちなのは、収納代行伝票を複数枚手渡されて、一枚重なっているのに気付かずレジ登録してしまい、ハンコを押す時に、その未登録の伝票も含めて全部押印してしまうというパターンだ。つまり、10枚手渡されて、9枚レジ登録し、ハンコは10枚押して、10枚手渡してしまうというケースだ。これも、レジ登録件数と現物の枚数の確認を確実に行えば、気がつくはずだが、レジに追われてしまうと、確認がいい加減、または、確認せずに受領書を渡してしまうことがある。

そして、恐ろしいことに、この受領印が押された収納代行は、有効であり、その未収の金額部分は店の負担となってしまうことだ。万が一、この空押しの収納代行金額が高額でも、無条件で、本部会計で弁償する形となる。

さらに、恐怖は続く。この、未収金額は、レジを通ってないので、レジ不足として営業日報上、表面化されない。

「一体、いくら弁償させられるんだ?」

もう、心臓が破裂しそうだった。

92f5d4b610fa9c0a291c5c85aabd4324_s.jpg


収納代行店舗控え金額を全て足してそのトータル金額と営業日報上の収納代行金額とを付き合わせれば、その未収金額があぶり出され、その伝票も特定できる。しかし、収納代行伝票が100枚以上とかになると、計算機で計算するのもかなり厄介となる。もちろん、計算違いのリスクもある。

そして、仕方なく、一枚一枚店舗控え金額を見て、営業日報上に記載されているその金額を消してゆく。

これは、心臓ばくばくもんだ。

最悪、高額金額が最後に残ったら、それが未収の伝票だ。

あと残り5枚。

39850円、9600円、3650円、1360円、980円。


勘弁してくれよ。39850円が残ったら、どうすんのよ。

まさに、ロシアンルーレット並みの恐怖だった。


「こんな他人の単純ミスで、この恐怖と経済的損失。もう無理。やってらんねー。」


20. 当月の利益配分が借入金の毎月返済額を下回った時

破綻直前の無残な現実。

この絶望感は、計り知れない。

必死で働いても、焼け石に水。

68e37768a671d10fcd8da71f23641e4b_s.jpg


借り入れのメドも全て閉ざされている。

マジで、冷や汗が出た。

どうしよう。

いや、もうどうしようもない。


「もう、無理。やってらんねーだろ。辞めるしかない。」


しかし、そう簡単に辞められないのが、コンビニフランチャイズ契約。

「辞めたい」と思うのは自由だが、「辞めれない」不自由を突きつけられて愕然としてしまう。



むしろ、辞めたいと思った時に、素直にやめておけば、破産の道は免れたかもしれませんね。

そう、コンビニ経営に関しては、辞めたいと思った時が、辞めどきなのかもしれません。

それが、最終的には、ベストな選択だったと後から分かる時が必ず来るでしょう。

忍耐も大切だが、結果がマイナススパイラルへの誘導であったら、全く無意味だろう。


「おバカか? 報われない努力はないだろう。てめーみたいな敗者が偉そうにほざくなよ。」


おっしゃる通りでございます。


しかし、私のような脱落者が少なからず存在しているのも、これまた事実でございます。


コンビニは、利用するものであって自らやってはならない。


当グログの記事をご覧いただきまして、少しでもそう感じ取っていただければ幸いでございます。


ご訪問ありございました。



posted by Sun9 at 21:01| つぶやき | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする