2016年02月07日

第44話 No.9契約満了でも保証金は帰ってこない(可能性大)

ご訪問ありがとうございます。

当ブログ「コンビニ経営を辞めた20の理由」の理由もついに最後の一つを残すのみとなりました。そして、この最後のテーマこそがオーナーの決断を遅らせる一番の暗黒部分だと思います。


売上絶好調で本部に対する借入金も全て返済して損益計算書上の純利益がほぼ当月の利益配分(給料)となっていました。最盛期で保証金+店鋪在庫原価が約500万円以上もありました。

「オレは今、500万円の貯金を本部にしているのに等しい。契約を円満満了すれば、約500万円帰って来る。これはかなり美味しい。」

と漠然と勝手に有頂天になっていました。

「オレは経営の神様だ。」

とは思いませんでしたが、勝利の美酒に酔いしれていました。

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しかし、相次ぐ競争店の出現とともに経営環境の悪化に歯止めがかからずスローに失速していきました。

やがて生活費の不足から、本部に対して純資産(約500万円)からの特別引き出しを申請して毎月20万〜40万円位づつ引き出さざるを得なくなりました。今考えれば、ここからマイナスのスパイラルが発生したのだと思います。そして、純資産割れ直前まで資産を食い潰してしまいました。

平常の営業活動で生活困難に陥って、そこで気づくべきだったのです。

もう、潮時だと。

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私が本部担当に契約満了の件で話しをしていました。そして、本部担当の何気ない一言で思わぬ事実を認識しました。

「本部に借金がなくて、契約満了した場合は、商品在庫はほぼ引き継いでもらえるんですよね。という事は、精算すれば、当然保証金の150万円と在庫原価分は手元に戻って来るという事ですよね。」

「確かに、戻って来る場合もあります
先日、お辞めになったオーナーもいくらか戻って来ましたからね。」

私は、凍り付きました。明らかに、精算金が手元に戻って来るというのがイレギュラーみたいな言い方をしていました。そのオーナーはたまたま運良く戻って来た、みたいな言い方でした。ショックのあまり深く突っ込む気にもなれませんでした。



本部に対する債権(資産)を持っていても、最終的にはなんだかんだ理由を付けられて、色々と控除されてしまうという事なのだろう。私は契約書をよく見てみました。やはりあった。

契約終了後の処置という項目で事細かに決められていた。まず精算手続きに伴う棚卸しの費用は全てオーナー負担。そして何よりも恐ろしいのは「原状回復の義務」だった。オーナーが独自に取り付けた備品、または、本部の費用負担で取り付けた機材設備等は全てオーナー負担で取り外して、破損部分を修理、修繕して本部に返還するべし。
つまり、オーナーのポケットマネーでバックルームに取り付けたエアコンはオーナー負担で取り外して、壁に空いた穴の部分は修復しなさい。肉まんの什器はキレイな状態にして本部指定の場所に返却すべし。傷んだ部分の床の張り替え、汚れた部分の壁のクロスの張り替えもやって下さいね。全部オーナーさんのお金でね。みたいな感じなんでしょうかね。そして、オーナーの手配でそんな細かい作業が出来る訳がない。よって本部が手を入れて、本部の言い値で支払わされる事になる。

また、各所の鍵も要注意だ。

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規定の預かり本数に一本でも足りなければ、「はい、鍵取り替えです。」となり、何十万円も請求されてしまう。

この「原状回復」にともなう全ての工事、費用が、本部と業者の間での値段となり、かなり高額になる。あくまでも推測だが、バックマージンが存在していてもおかしくない。こうして、たとえ本部に対する借り入れ無しで円満満了してもオーナーの残少ないわずかな純資産からは容赦なくさっ引かれていくのだろう。

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結局のところ、清算後純資産がプラスとなって残ってもそうたやすく本部が素直に現金をオーナーに返却する筈がないと考えるのが正論だろう。


契約の円満終了、解除、解約で当該店鋪が直営店として存続する場合はまだ被害は浅い。仮に当該店鋪が閉店となったら、大変な事になる。大家さんに返却する為の「原状回復」の費用は一体幾らになるのだろうか。本部担当から聞いた確実な情報として、ATMの撤去費用はなんと80万〜100万掛かるとの事だった。そして、情報端末機(Lくんのロッピーみたいなもの)も同じ位掛かるとしたら、たまったものじゃない。

売上が悪くてオーナーが見捨てた店鋪。果たして本部は後を引き継ぐだろうか。契約の解除、解約となった店鋪も本部が引き継いでやってくれるだろうか。存続させるよりもオーナーの財産状況を把握して取り潰した方が利があると判断したら、容赦なく潰してしまうのではないか。


こんな事がありました。残あとわずかで待望の契約満了という状況の同胞の店鋪が近所にありまた。相次ぐ近隣の競争店の出店攻勢にさらされて、売上が激減して、かろうじて30万円台をキープするのがやっとの日も多々あるとの事でした。そして、待ちに待った契約満了の日。その後の自由と希望に向けて目一杯頑張っておられました。マネージャーは深夜から昼間まで入り、とことん人件費を削りなんとか瀕死の状態でも日々乗り越えていました。

しかし、何と、本部は突然取り潰しを宣言したのです。

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そして、不本意な閉店原価割れセールを余儀なくされ、原状回復の為の費用も莫大となりました。オーナー夫妻は子供も独立されていて、ローン完済の一戸建ての持ち家がありました。結局、その持ち家を手放さないと清算金が払えないという状況に陥り、大変な苦労をされました。

円満満了でも、店鋪が存続しなければなんの意味もありません。職を失い、家を追われ、いったい何の為のコンビニ経営だったのでしょうか。オーナー、マネージャーは共に60才を超えており、マネージャーは割と早くパートの仕事が見つかりましたが、オーナーは無期限の完全失業状態に甘んじなければなりませんでした。

これ、ホントに実話です。考えたくはありませんが、本部は、店鋪存続より、オーナーの資産を狙ったのではないでしょうか。そして、全て本部の言い値でケリがついてしまう。

本当に怖いですよね。

私からは何もぶんどるものがなく、かつ破産したため、取り潰す意味もないため、あの売上でも店鋪は存続となったのでしょうか。




途中で辞めるか、契約満了まで頑張るか。

違約金は払えない。契約満了までやるしかない。
しかし、万が一、取り潰しを喰らったらどうしよう。
下手に本部を刺激しない方がいいかもしれない。

面倒くさい。いっその事、破産してしまおうか。

いや、世間体が悪い。

そもそも破産する金もないじゃないか。


どうしていいか分からない。

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売上減の生活苦で追いこまれていても
なかなか決断出来ない自分がいた。




資本主義の原則。

それは利潤追求。

ある意味、悔しいが本部は資本主義の勝者なのかもしれない。


posted by Sun9 at 13:36| 20の理由 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする