2015年10月28日

第25話 No.10 店舗営業の多種多様なオペレーションの徹底が困難

ご訪問ありがとうございます

本日のテーマは
「店舗営業の多種多様なオペレーションの徹底が困難」です。

コンビニはもはや「何でも屋」に近い状況だと思います。

各種サービスを決める本部も大変でしょうが、それを扱う各店舗はもっと大変だと思います。まずはオーナー、マネージャーが完璧に業務内容を理解、把握して、次に各時間帯のベテラン勢に教えて順次各スタッフに教える訳ですが、各スタッフの理解力にもばらつきがあり、100%マニュアル通りに業務が出来ない可能生も出て来ます。


「オーナー、クレジットの取り消しってどうやったらいいんですか?」
「お中元の受付が分かりません」
「クリスマスケーキの予約が分かりません」
「ポイントカードで取り消しをしたんですが、ポイントが消えないんですけど」
「両面コピー出来ましたっけ?」

いきなり携帯にSOSが来ます。

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相方がベテランさんの場合はなんとかなるのでしょうが、経験の浅いスタッフ同士だとかなり気の毒な状況に追い込まれてしまう可能性があります。各スタッフが何が出来て何が出来ないのか、それを把握してシフトを組まなければいけません。だから、各スタッフのレベルチェックは定期的に行う必要があります。簡単なチェックシートでも可能でしょう。

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ここで、簡単に各所各種の業務(仕事)を列挙してみます

A.お客様に対して必要な業務

1.レジ操作関連
→レジキー操作、接客(挨拶等)、レジ操作(クレジットカード取り扱い、ICカード取り扱い、公共料金取り扱い、宅配便受付入力等)レジロール交換、レジ袋への入れ方等。
2.切手類販売
→定型と定型外等の郵便の知識、レターパックの知識
3.煙草の銘柄と配置場所(140〜170種類)を覚える
→お客様による伝統的な特殊な呼び方を覚える(マルメンライト→マルボロメンソールライト、セッター→セブンスター等)
4.宅配便関連
→一般受付、スキー、ゴルフ、航空便の受け付け方

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5.コピー機の操作と故障時の対応
→各種操作とトナー交換等の対応
6.ATMの基本操作とトラブル対応
7.情報端末機の基本操作とトラブル対応(Lくんのロッピーみたいなもの)
8.ギフト予約と各種予約関連
→お中元、お歳暮の予約受付と通年の予約商品の受付業務
9.クリスマス予約関連の受付
→クリスマスケーキ、クリスマスチキン、クリスマス商品等

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10.年賀状印刷関連
→年賀状印刷受付とネット予約の受け入れ


B.内部的仕事
1.清掃関連

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→店頭入り口ドアガラス、外床タイル(犬走り)、店内掃き掃除、トイレ清掃、床のモップ後にバフィング、ゴミ処理(店頭、店内、トイレ)

2.レジ前チルドケースの商品の作り置き
→各商品の作り方と廃棄管理とその方法
3.商品の品出し、陳列の整理(
4.温度管理
5.定時商品廃棄とその処理
6.売場の消費期限チェック(清酒、珍味、お菓子、半生菓子等)→見切り品の半額処理
6.各種発注業務(ほぼ毎日)

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→期限が短い食品(弁当、おにぎり、サンドイッチ、総菜類、その他デイリー、菓子パン、食パン等)その他食品関連(飲料、酒、煙草、菓子類、アイスクリーム、冷凍食品等)雑貨類(女性化粧品、シャンプー、家庭雑貨、電池等)消耗品(店舗で使用するもの→レジ袋、ゴミ袋、店内蛍光灯)
7.電話対応
→クレーム対応、各種問い合わせ

上記業務はシフト時間帯によって割り振られているものもありますが、オーナーは100%全て、完全に理解して自分が出来なければいけません。全ての時間帯のスタッフにオリジナルのマニュアルを説明出来なでればダメでしょう。もっとも、各種マニュアルを所定の位置に置いて各自で学習してもらうという方法もありますが、これだと見ない、読まない輩が必ず出て来ます。ベテランさんは前向きに協力的に学習してくれる方々が殆どですが、全員が100%理解してその業務が出来るという状態にするのはかなり難しかったです。

その原因はやはり、スタッフの定着率です。どの時間帯でも、週2回位だと、一人前になるのに最低でも約3ヶ月かかります。半年経てばほぼ安心して任せられる状態となります。しかし、この3ヶ月が大きな山です。辞める方は、この3ヶ月以内で辞めてしまいます。3人シフトで余分な人件費をかけて、さて、これからやっとこさ一本立ちできるかも、という時に辞めてしまいます。

覚える事が多過ぎるよ!

「時給に見合わないから辞めます。」

と思うのでしょう。

結果として店舗全体のオペレーションレベルは現状維持が精一杯となってしまう場合がかなりありました。だから、ベテランさんは本当に大切にしなければ、そのシワ寄せは必ず自分に来ます。各時間帯にレベルの高いベテランさんを配置しつつ、新人を教育しつつ、中堅のレベルを上げつつ、作業バランスと各自の業務遂行レベルを考えながらシフトを組んでいかなければいけません。これも、全てオーナー業務です。

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店長を雇用出来る余裕があれば、これはかなり緩和される問題だと思われますが、「歩」であり「小作人」では経費的にかなりの無理がありました。(ほぼ不可能)

以上、一連の作業の中で、一番の問題は公共料金の受付です。例えば、固定資産税をまとめて取り扱えば2〜30万円とかの金額は普通にあります。一日100万円以上の銀行入金があっても、半分以上が公共料金の受付分だったなんてことは日常茶飯事です。しかも、手数料は1件につき数十円です。そして、一番怖いのは、店舗受領印の空押しです。例えば、一人のお客様が見えて各種公共料金を10件受け付けて、実際は9件しかレジ登録しておらず、残りの一件分はレジ登録されないまま、つまり代金を受領していないのに、受領印だけ押してしまうという事故です。

これは痛いです。それは、全て、店舗負担でオーナーが全て負担(弁償)しなければいけません。毎日のレジ締めで公共料金の受領件数を確認します。レジ上の受付件数が実際の手元にある店控え件数よりも少ない場合は、心臓が破裂しそうなぐらい緊張します。例えば、レジ上で96件受け付けているのに、現物の店控えが97件ある。

1件カラ押しの可能生あり(ほぼ確実に弁償だろうと手が震える)

プリントアウトされた営業日報を見ながら、現物の店控えを照らし合わせて、1件1件確認して行く。ロシアンルーレット並みの恐怖だ。最後の最後までカラ押し分の金額は分からない。

「一体、いくら分の金額を弁償させれられるんだろう?」

残り、最後の2枚、960円と27860円が残り、960円がリストにあった。そう、27860円が残り、これは代金未納分だが、お客様にはもう請求出来ない。受領印を押した以上、何も抗弁出来ないのが日本のハンコ社会だ。お客様の方から、払う金額が少なかったですよ。と言って来る人はまずいない。100%泣き寝入りです。

こんなことがありました。顔見知りの常連さんの公共料金を受け付けて、話しに夢中になり代金未納のまま領収証を渡してしまいました。顔見知りの気軽さからマネージャーが事情を説明して代金を頂きました。


「オーナー、どうなってんの?」
「私がたまたま顔見知りだったから請求できたけど、もし知らない人だったらどうした訳?」
「諦めるでしょう?常連だってことに甘えないでくれる!」

えらくお怒り状態で怒鳴り込んで来ました。
気持は分かりますが、ただひたすら謝って納得していただきました。

さらに恐ろしいのは、この悲惨なルールを知っているスタッフが意図的にわざとカラ押しを仕組んだら、完全に防ぎようがないということです。数カ月に一回のレベルでやられたらまず分かりません。(本人ではなくて、友達とかの請求書であれば、まず不正を見抜けません)

また、お客様から受領した料金を勝手に「取り消し」操作をして、懐に入れてしまう輩がいました。これは、後で必ずバレてしまいますが、かなりの信用を失います。このような事態が多発して、本部も取り消し出来ないようレジを設定しました。しかし、本当に取り消ししたい時にはかなりの面倒な手続きが必要となり、トラブルの原因となりました。

本当に怖いですよね。


自分の全く知らないところで、巨額の詐欺事件が仕組まれる可能生があると考えると、そのストレスは確実に命を削っていきますよね。数十円のお金を稼ぐために何万、何十万円のリスクを背負わなければいけません。



それでも本部担当の方がさりげなく言っていました。

「オーナーさん、人を育てましょう。各時間帯の責任者を育てましょう。そして、確実に出来る仕事を分担してもらいましょう。そうすれば、オーナーさん、マネージャーさんの仕事も楽になりますよ。」


確かに、一昔前までは可能でした。
しかし、やることが多すぎの現状ではかなり無理でしょう。
スタッフの出入りが激しく、手当を付ける等の余裕などありません。
また、確認も満足にできません。

やはり、オーナーとマネージャーがやるしかないんですね。



最後までお読み頂きましてありがとうございました。
posted by Sun9 at 00:17| 20の理由 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年10月23日

第24話 No.7 廃業が困難

ご訪問ありがとうございます。

本日のテーマは「廃業が困難」です。


会社を辞める時は一般的に、直属の上司に

「課長、来月で諸事情により、退職させて頂きます。」

辞表を提出して問題なく受理され、退社となる。
派遣の場合でも契約の更新をしなければ(1ヶ月以上前)たいてい問題なく辞められる。

会社に退職金を支払うなどあり得ませんよね。


しかし、コンビニの場合は、そう簡単に辞められません。

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契約満了か中途解約。または、契約解除。

契約満了以外は携帯、スマホの契約と同じで、契約期間前に解約すると、ペナルティーを課せられる。その額が半端ない。私の場合は約700万円だったが、これは店の売上によって契約書に記載されている計算式に乗っ取ってその額が決定される。契約の時に、本部社員と契約書の読み上げをして確認している以上逃げられない。不満も文句も許されない。

「契約違反で途中で辞めるんだから、自業自得だろ?」

確かにおっしゃる通りです。

しかし、現実問題として、殆どの廃業の理由は売上が悪化して生活が出来なくなったというのが殆どです。

来月の資金繰りの心配
来週の支払いの心配
明日の生活費の心配


そんな心配だらけの借金漬けで違約金など払える訳がない!というのが本音です。

辞めたくても辞められない。

まさにあり地獄にハマって抜け出せないアリンコです。

正に生き地獄そのままです。

毎日、自ら15〜6時間働き、妻にも重労働を課してしまう。自分は休みなど皆無であり、妻も殆ど休日などない。時間に追われ、金欠に嘆き、本部のノルマに怒りを覚え、お客様のクレームに意気消沈してしまう。小さい子供がいたら、ある程度不和になるかも知れない。実際にグレてしまったという話しを聞いた事がある。

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なんとかまだ、多少の改善の余地があるかもしれない。今更、辞めても、再び違う仕事をするのも、探すのも面倒だ。そもそも、そんな時間すら取れない。

なんとかなる。
なんとかする、してみせる!

そして、契約を更新してしまう。

特に、40〜50歳代ではその傾向が強いかもしれません。



では、どうすればいいのか。
どうするべきなのか。


最後の手段、破産を選択する前に


ズバリ、絶好調の時に、本部に対する借り入れが全て完済している状態で契約満了で辞めるべきです。株と同じで、充分利益が出ている時に手放すべきです。そうすれば、多少でも、投下資金が回収出来ます。いつまでもオイシい経営環境は続きません。何らかの理由で状況は一変してしまします。

こんな事がありました。

私が開店して間もない頃に、既に開店して1年以上経っていた某店舗のオーナーが深夜、突然やって来ました。簡単に挨拶して、自店舗の売上の話しになり、私は驚愕しました。私の店は開店後、数カ月で日販35万なのに彼の店は55万円近くもあったのです。しかも、酒も煙草もナシでです。当然利益率が良く、月によっては100万円以上の利益配分(給料)があったそうです。また、店長を雇って、自分の時間も余裕があり、こうして他店舗の様子を見て回っているとのことでした。

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「オーナーさん、ベンツ買っちゃいましたよ。」

数カ月後、ベンツの鍵をチャラつかせてやって来ました。


そして、


「オーナーさん、一緒に戦いましょう!本部はふざけてる。棚卸しロスのリスクまで加盟店に背負わすのは絶対におかしいと思いませんか?いま、弁護士を立てて、辞める交渉をしています。一緒に辞めませんか?」

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数年後受話器の先で必死に訴えていた彼のその後は不明ですが、

「本部の奴らがやって来て、金庫を管理している」と言っていました。かなりの末期状態だったのでしょう。その後、解約か解除か分かりませんが、店を去った事実を知りました。彼に何があったのか分かりません。あれ程成功していた彼が、最後は無惨でした。


また、こんなオーナーもいました。

某郊外でレベルの高い契約で店を始めました。4〜5千万の投資だったそうです。開店1〜2年間は絶好調で、日販が70〜80万あったそうです。しかし、その後、各チェーンの乱立が始まり、当初よりも近隣に8店舗も増えてしまい売上が、半分以下になってしまったそうです。しかし、辞めるに辞められず、本部との交渉で特別な利益配分を受けて、ギリギリの生活を余儀なくされていたそうです。レベルの高い契約の内容は分かりませんが、本部もリスクを取っているオーナーに対しては、ある程度の保証、補填があったのは当然でしょう。最終的にこの店は契約解除となってしまいました。人件費節約のため24時間営業を勝手に放棄してしまったのが理由でした。オーナーは激怒していました。

「自分が金を出したのに、ロゴが入っているものは全部持って行きやがった!」

でも、これも、契約書に事細かに書かれていました。違約金を払ったかどうかは不明です。


「本部にとっては、最下層の契約タイプ(200〜300万で開店可能)は、将棋で言う所の歩であり小作人に等しい。もう一つ上の契約タイプは(内装、工事費、家賃等の負担がありで4〜5千万かかる)飛車角でお代官様であり、最上級の契約(自分の土地建物で開業)は王将であり大名様だ。本部にとってのお客様はお代官様と大名様であり、我々はどうせ捨て駒だよな。おめーらには、店を安くやらせてやってるんだから、文句いってんじゃねー!死ぬ気で働け!という感じだよな。」と、某オーナーが嘆いていました。

ある意味、事実でしょう。しかしながら、一民間企業である本部としたら当然の指標、考え方でしょう。本部もボランティアじゃないし、いかにオーナー付けをして、契約金をもらい、売上を上げて、高額のロイヤリティを徴収するかに生存の道がかかっている訳ですしね。このビジネスモデルがこのまま長期的に存続して行くかは不明ですが、やっててよかった!と思えるような契約内容に進化させて欲しいと思います。


未だに、忘れられない、エリアマネージャーの言葉があります。

「私は、規則を守らないオーナーに辞めて頂くためにやって来ました。がんがん切っていきます」

その後、某店舗で制服を着用しないオーナーが逆切れして契約解除に追い込まれたという話しを聞きました。そして、新たにオーナーを付ければ、高額の契約金が本部に計上されます。契約を守れないオーナーには辞めて頂く。ま、正論ですよね。

本部社員の挑発にキレて、契約の解除に追い込まれないように注意しましょう。(違約金を払える人は別ですが。)


最後までお読み頂きましてありがとうございました。
posted by Sun9 at 00:49| 20の理由 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年10月17日

第23話 No.5 経済的に不安定

ご訪門ありがとうございます

本日のテーマは「収入が不安定」です。

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開業当初、自動借金システムにより本部に対して約400万円近くの借り入れが計上されました。全てが、商品在庫代金だったと思います。そして、本部に借金がある間は、毎月の利益配分は、所定の計算式によって厳密に計算され、35万円を超えない金額で支給されていました。そして、35万円を超える部分の利益があれば、それは本部借り入れへの返済へと自動的に回されました。

だから規定以上の利益を出さないと、給料は常にMaxで35万円以下で借金もなかなか減りません。しかし、順調に本部の借り入れを返済してしまえば、純利益がほぼそのまま利益配分となり、経費コントロールがうまく出来れば当時としては、かなりの金額を手にする事が出来ました。

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ついこの前まで手取りで25万円位だった給料が、本部に借り入れがあっても、35万円貰えるのはかなりのインパクトがありました。もちろん妻との合算給でしたが、家庭の収入としては当時28歳でもらえるレベルを遥かに超えていました。

そして、当時約1年で借り入れを返済して、本部も驚く程のスピード返済を実現させました。利益配分も毎月40万円〜80万円とかなりおいしかったです。やはり、売上は季節でばらつきがありました。また、個店の立地条件でもかなり違っていたようです。

当時の平均的な利益の目安

一日の売上 40万円として

40万x31(日)=1240万円(総売上)
1240万円x0.3(利益率)=372万円(粗利益)
1240万円x0.111=138万円(ロイヤリティ)
372万-138万=234万(売上利益)

人件費   90万円
商品廃棄  20万円
水道光熱費 25万円
通信費   1万円
ゴミ処理  7万円
雑損失   1万円(レジ不足金額)
店舗維持費 10万円(保守、定期メンテナンス)
棚卸しロス 3万円(レジ前チルドケースの商品、揚げ物等の棚卸しロス)
合計    157万円(経費合計)

234万-157=77万円(純利益)

かなり大雑把な計算ですが、最低でも40万円以上、最高でも80万以下という実績が数年続きました。(ロイヤリティ部分は独自の数式だが実際と誤差は殆どありません)これは、あくまでも過去の実績であり、現状の経営環境とはかなり食い違っています。また、3ヶ月ごとの棚卸しロス(5万〜30万円)は計算に入れていません。そして、他チェーンとの違いも当然あると思います。特に、以下の項目は当時とかなり違い、オーナーの生活を
不安定にする要因の3大原因です。

1.人件費
2.商品廃棄
3.棚卸しロス(万引き等)

1.人件費ですが、直近では夫婦二人では、どう頑張っても月100万円を切るのは至難の技でした。

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開店当初は深夜時給が700円でした。昼間も500円位でした。しかし、現状では、深夜は最低でも1000円以上で、朝は950円以上、昼は900円以上、夕方も900円以上(大学生)です。これ以下の単価ですと、なかなか人は集まりません。

単純計算で
22時〜6時 7時間x31日x1050=227850
6時〜9時 3時間x31x950=88350
9時〜13時 4時間x31x900x2(人)=223200
11時〜17時 5.5時間x31x900x2=306900
17時〜22時 4.5時間x31x900x2=251100
土曜手当 24時間x4回x50円=4800
日祝手当 24時間x4回x100円=9600
交通費負担金 10000円
合計 1121800円  

これに、マネージャー(奥様)が月25日勤務で経費を浮かしたと考えて、11時〜17時で5.5時間x25x900=123750円を合計から引きます。そうすると、約100万円となります。

しかし、これは、あくまでもオーナーが休みなく31日間22時から翌9時までシフトを埋めた場合です。しかも、新人の研修時の3人シフトの時の余剰人件費、有給休暇消化分の余剰人件費、規定の休憩時間をこなさなかった場合の経費増分を含んでいません。当然、オーナーは9時に上がれるはずありません。銀行業務、発注業務等の残務があります。下手すると、お昼のピークを付き合うハメになる場合もあり得ます。そうすると、経費の節減とは無関係で帰宅時間は14時から15時ということになります。

休みゼロで働く自信はありますでしょうか?

「店長、いつもいるねー。一体、いつ休んでるの?」

「はい。寝ている時が休んでるときです。」

とお客様によく言っていました。でも、事実です。

仮にオーナーが一日休めば、約1万円の経費上乗せになります。何か用事があって休む場合は別として、意味なく休んでも、ポカーンと深夜一人で起きていないと、休み明けのシフトが地獄となります。そう考えると、生活のリズムを崩さないためにも、私は、毎日休みなく出ていました。

直近のデータではオーナー休みなしで、マネージャーは週一で休むとして、人件費は平均的に100万〜110万円でした。

2.商品廃棄については、当時は本部もそれほどうるさく注文を付けて来ることはありませんでした。だから、私は極力廃棄を出さないという路線を取りました。当時は大体、一月、原価で15万円〜20万円を目安に発注していました。しかし、直近の傾向として、レジ前のチルドケースの導入もあり、また、本部がかなり弁当とか廃棄になりやすいものに関してある程度の廃棄補填を名目にかなり大胆に発注数量を組み立てて、推薦してきました。推薦というよりも、ほぼ強制に近い感じでした。

「オーナーさん、本部もリスクをかぶるんですから、この数字で発注してください。」

本部の計画通りに売れて、ほぼ完売です! なんてこともかなりありましたが、思惑がはずれて、かなりの廃棄が出てしまえば、本部補填分を差し引いた分全てが店の廃棄負担となってしまいます。オーナーをいかにその気にさせて大量の発注を入れさせるというのが、本部担当の仕事でもある以上、仕方ありません。そのような状況ですと、廃棄金額は月で平均30万〜35万円(原価)は出てしまっていました。また、本部の指導も廃棄は一日トータルで(弁当、サンド、菓子パン、総菜類等)最低でも原価で12000円は出して下さいとのことでした。結局のところ(原価で)25万〜35万円以上毎月食べ物を捨てていました。

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3.棚卸しロスの恐怖については、第19話No.15 強盗、万引き、詐欺、内部不正等の犯罪被害 (2.内部不正)でお話ししましたが、これは、棚卸しをやってみないと分からないというのが現実でした。3ヶ月に1回、1年に4回、思わぬ不利益を計上され、全て純利益から引かれてしまいます。ある意味、これが一番、生活の安定しない原因だと思います。人件費も廃棄もある程度の努力で数字の目安がつきますが、棚卸しロスに関しては、全く予想がつきません。ふたを開けたら、とんでもない金額が計上され、利益配分がほぼゼロなんていうこともあり得ます。ただ目安として、毎月発行される本部経営レポートの「帳簿在庫金額」が売上の実績もなく徐々に増加傾向になっていると、「ヤバいな、棚卸しロスが出るかも」と予想はある程度つきますが、その金額はフタを開けてみるまで分かりません。売れた金額分だけ仕入れをしていれば、基本的に帳簿在庫はその店舗のある一定の決まった金額で常に落ち着いているはずです。

一概には言えませんが店舗売上は、コンビニの乱立で30年前よりむしろ悪いと思います。しかしながら、人件費と廃棄は増加傾向にあり、定期的に棚卸しロスというマイナスサプライズまで用意されています。

そして、この棚卸しロスが収入を不安定にし、容赦なく生活を劣化させていきます。

もちろん、棚卸しロスが出なければ問題ない話です。しかし、自分がどんなに注意しても、厳しく管理しても必ず出てしまうのが棚卸しロスです。月売価で5万円以内で押さえられれば上出来とされています。

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あなた様は、コンビニを経営したいと思われますか?


大昔に本部の担当が言っていました。

「オーナーさん、時間が欲しいのですか?それとも、お金が欲しいのですか?どちらかに決めましょう!」


人件費をかなり使い、自分の自由時間を得るのか、それともとことん経費コントロールをして、純利益ゲットに照準を合わせるのかをはっきり決めて方針を立てましょう。という意味ですが、現状の経営環境では両方ともかなり無理な店舗が多いのではないでしょうか。(もちろんかなりの努力の結果、出来ている店舗もあると思います)また、直近の本部の傾向としては「利益に走る」のは「悪」みたいな雰囲気がありました。

利益追求→経費コントロール→廃棄金額コントロール
→発注コントロール→商品品薄感、陳腐化→お客様減
→売上減少→オーナー利益減

だそうですが、現実問題として

将来の利益よりも来月の現金

ですよね。

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最後までお読み頂きましてありがとうございまいた。




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2015年10月11日

第22話 No.20.店舗敷地内、駐車場でのトラブル

ご訪問ありがとうございます

本日のテーマは 
「店舗敷地内、駐車場でのトラブル」です。

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駐車場のない店舗であれば問題ないのですが
いたずらに駐車場が広いとそれなりなりにトラブルが絶えません

やはり、一番多いのが迷惑無断長時間駐車でしょうか。

買い物目的でなく車を駐車して長時間放置してどこかへ消えてしまう人。

中には24時間以上放置していく人もいます

駐車スーペースが少ない店舗にとっては明らかに迷惑千万で営業妨害に他なりません。

「お客様、大変申し訳ございません。
長時間のご利用は他のお客様の為に
ご遠慮くだいませ。」

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「いつも買ってやってんだから、それぐらいいいだろ?」
「ケチくせーこと言ってんじゃねーよ!何か買えばいいんだろ!」
「ちょこっととめただけだろが!客に向かって失礼だろ!」

たまたま帰ってきた張本人を発見してお願いをすれば、時として、逆切れ気味で反論されてしまいます。


また、明らかに無料の駐車場と勘違いしている方がいます。

こんな事がありました。

気がつくと、決まった車が深夜から朝まで駐車している。
22時から朝の8時頃まででした。

防犯カメラで確認すると、サラリーマン風で35歳位の男性の方でした。

確かに買い物はされていましたが、店舗を出た後、駐車場には向かわずに、違う方向へ歩いて行きました。

彼は、店舗入り口近くに駐車するので明らかに、他のお客様の利便を奪い、店舗納品車にとっても不便を強いられていました。

何度か「長時間のご利用はご遠慮下さい」
の張り紙をしたのですが、効果なし。

そして、頻度的にかなり常習化してきたので直談判の決意をしました。

車に戻ってくる時間は大体分かっていたのでその時間に車の近くで待っていました。


もし、逆切れされて炎上されたらどうしようという不安はありましたが、このまま放置できません。


「いつもご利用、ありがとうございます。
お客様、大変申し訳ございません。
お願いがございます。」

「こちらに、深夜に長時間駐車されますと、何か、イタズラとか何かトラブルがあっても一切責任が持てません。また、他のお客様からご指摘頂いて、自分の車も置かしてくれないかと言われても困ってしまいますので、ご遠慮頂いてもよろしいでしょうか?」

「すいません、彼女が近くに住んでいたんで、ついついとめてしまった。気をつけるよ。」

その後、その迷惑駐車はなくなりました。

このように、店舗外の防犯ビデオで把握できる車に関しては、個別で対応できますが、それ以外はもう110番通報しかありません。

110番通報すると、わざわざ店まで来てくれて該当の車のナンバーから所有者を割り出して、その連絡先に直接メッセージを入れてくれます。

連絡がつけば、問題解決ですが、つかない場合は、そのまま放置するしかありません。

いくら警察でも私有地の車はレッカー移動出来ません。
仮に、自己負担でレッカー移動しても、

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「てめー、何勝手な事してんだよ!車に傷付けやがってよ!修理代弁償しろよな!」

みたいな事が想定されます。

私の認識している社会一般的な常識に反して想定外の行動を取る方々には私の考える常識的な説明、手法は絶対に通用しません。

こちらの常識的見解、手法を説明説得主張しても、さらに状況は悪化して炎上し爆発してしまいます。

大昔にこんなことがありました。

店を始めてほんの数カ月の時、かなり年配(60歳位?)のお客様が売場に置いてある地図を当たり前のようにコピーしていました。しかも、ページを開いてコピー機の上蓋を上から強く押し付けているため、地図のノリ付け部分が傷んでいるのが遠めで見ても確認されました。

(売り物にならなくなる!なんてことしてくれるんだ!)

発作的にレジカウンターから飛び出して、

「お客様、未会計の本のコピーはご遠慮頂けますか?」

ここで辞めておけば良かったのですが、若気の至り、経験不足ゆえ、とんでもない事を口走ってしまいました。



「これって、情報の万引きですよね。」
(オリジナル フレーズ)

「え、そうなの。わかったよ。」

私は、勝ち誇ったように、いい大人がそんなことも分からないのかなと憤慨していました。

しかし、その後過酷なシナリオが用意されていました。


「ちょっと顔かせや。どうしても納得できん。」

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「おまえみたいな小僧になんでそんな事言われなきゃならないんだ?」
「てめーは、警察か?」
「そこに置いてある本をコピーして何が悪い?」
「万引きだと?人をなめるのもいいかげんにしろよ!」
「コピーされたくなかったら、本に鍵でもかけとけよ!」


大人しく帰ったかに見えたそのお客様が10分位して、わざわざ店に戻ってきて1時間近く罵詈雑言を浴びせ、
捨て台詞を吐き散らしてやっとお帰りになりました。

私は、言葉を失いました。

「常識的に本当の事を言ったのに、なぜ?」

答えは簡単です。
私の常識は彼の常識ではなかったのです。

自分が正しい。
これは、社会一般常識としておかしい。

そう確信しても、人によっては、それとは真逆の価値観、常識を持っている人達がいるという事を学習しました。

近くのコンビニに駐車場がある。
たまに買ってやってるんだから、少し位とめても構わないだろう。いや、当然の権利だろう。

それが正しいと思っている人達は店側の常識を押し付けられると、逆切れしてしまうのでしょうね。

これらモンスター級の方々にはどう対応するべきか。


黙って、難が去るのを待つか積極的に解決するかどちらかです。

積極的に動く場合の私の考え方はこうでした。

彼らの【常識】を否定しなければいけません。
その事に対して、まずは謝罪します。

「大変申し訳ございません。」

から切り出して、こちらの<常識>を理解して頂くというスタンスで臨みました。

以外とすんなりと解決される場合が多かったです。

冒頭の事例で無断駐車している不届き者に、なんで謝るの?バカじゃないの?と思われた方も、ご理解頂けたかと思います。



「明らかに非常識な連中になぜ謝る必要がある?」
「弱腰にも程があるだろ。ばかか?」
「相手がつけ上がるだけじゃないの?」

確かにそうかもしれません。

しかし、人間同士のトラブルって、
自分の価値観、常識を相手に対して
当たり前のように押し付けようとする時に
起こりがちだと私は思います。

人間の価値観、常識も人様々で相対的な評価でしか判断出来ない場合も多いと思います。

自分が正しい、店側が100%正しい。

そう考えて、行動してしまうとかなり危険だと私は思います。
(もちろん万引き等の犯罪行為は別ですが)

地図コピーおじさんみたなお客様も確実にいらっしゃいます。



ここでありがちな駐車場内での(店側にとっての)迷惑行為トラブルをまとめてみます。

1.お客様の長時間の駐車(睡眠)
2.長時間の放置駐車
3.隣近所からの駐車の依頼
4.深夜のエンジン音
5.暴走族の拠点となり、駐車場を乗っ取られる
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6.深夜の未成年者達による原チャリ軍団の集結
7.深夜の大声の会話、騒音
8.車同士の事故、当て逃げ
9.大人数の飲酒、座り込んでの宴会(お祭り騒ぎ)
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10.お客様同士の喧嘩
11.食べ散らかし、ゴミの放置
12.粗大ゴミの置き逃げ(自転車等)
13.大量の家庭ゴミの投棄 

とまあ、いろいろありましたが、やはり 5、6、9 が大変でした。

また、3 もかなり大変でした。

本当に稀にしか利用されていない近所の方が親戚が来るので1〜2日車を置かしてくれないかというリクエストがありました。

近所だし、たまになら別に構わないかと思い貸してあげました。もちろんタダです。

「おたくが、来る前も何度もお願いしていたのよ。前の店長は気持よく貸してくれたわよ。」

60代のその女性は、貸すのが当たり前のような態度で閉口しましたが、一番怖いのは、下手に対応すると
何を言い振らされるか分からないということです。

私の常識が通用しない人です。私の常識外のことを仕掛けて来る可能性大だと思いました。

さらに困惑したのは、その60歳代の人とその隣の隣に住んでいる女性(Aさん)とは仲が悪く、Aさんは頻繁に私に苦情を言っていました。

「何で、あの人の車とめさせるの?断わらなきゃダメじゃない!」
「商売のじゃまでしょ?その辺はキチンと言わなきゃダメよ。経営者なんだから!」

さらに、Aさんは店舗大家さんにも御丁寧に報告してくださいました。

私も知りませんでしたが、駐車場は本部は無関係で大家サン直轄で管理されているとのことでした。

「オーナーさんには、そんな権限ありませんよ。次回から、キチンとお断りしてくださいね。」
(大家サンからの厳重注意)

そして、後日、また駐車の依頼がありました。
今回から私の一存では貸せません。
その事情を説明して丁重にお断りしましたが、いつまでも納得いなかい様子で、半切れ状態でした。

「前の店長は大丈夫だったのに何でダメなの?おかしいでしょう?」

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「どうしてもというなら、直接大家さんに交渉されてみたらいかがですか?」
「今、連絡取りましょうか?」

何か意味不明な捨てゼリフ的なことを言って出て行かれました。


「私には、人様に貸す権限がございません。
直接、大家サンと交渉していただけますか?」

その後、このフレーズが役にたったことは言うに及びません。



余談ですが同じ看板の某地方のオーナーが某サイトでこぼしているのを発見して、衝撃を受けました。

=============
ピンポーン、ピンポーン

「いやっしゃい・・・・マジかよ!」

開いた自動ドアからなんと



原チャリ

が入って来た〜〜〜!

=============

余りの驚きで前後の内容が思い出せません。

全国レベルではこのようなサプライズは当たり前のように起きるものなのでしょうか?

また、警察を呼んでもなかなか来てくれないと激怒されていました。

全国的にオーナーは、やはり苦労されているのですね!



いずれにしても隣近所に多大なご迷惑をおかけしてしまう場合は、かなり神経を使いました。

特に深夜は店内の仕事に夢中になっていると、外の状況が全く分かりません。


「駐車場がうるさくて眠れない。注意してくれ!」

という、近所からのクレーム電話で気がつく事も多々ありました。

恐る恐る外にでると、威圧感を感じるお兄さんオネーサン達がにぎやかに盛り上がっていたりして、かなりの騒音。
もはや、お祭り状態。

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「大変申し訳ございません。
近所から苦情の電話がありまして、万が一警察に通報される可能性もありますのでもう少し、お静かにお願いできませんでしょうか?」


一応、頭らしき人に丁重にお願いしてみる。

大事なのは、迷惑オーラ出まくりの命令モードではなくお願いモード&警察沙汰になるかもという気遣いモードで話すことです。

間違っても高圧的態度をとらないことです。

対応を誤ると、わざと大声で騒いだり、店内に集団で乱入して悪態を就いたり物をパクったりとかでさらに状況が悪化してしまいます。

丁重な対応で、解散してくれる場合もかなりありましたが、時として「お願」いは無視されてしまう場合もありました。

そうなると、しばらくして、近所の誰かが110番通報するか私がするかは時間の問題となります。


「店の駐車場で未成年者達が騒いで、近所でも迷惑しています。私も、注意したのですが、身の危険を感じてこれ以上言えません。店では販売していませんが、喫煙者もいます。大変申し訳ございませんが、見回りを装って来てもらえませんか?当店で通報したことが分かると、何をされるかわかりませんので。お願い致します。」

というような内容で何回通報したことでしょうか。


「てめー、警察にチクリやがったなー!」

と怒鳴り込んで来る人も稀にいました。

「とんでもございません。
お客様の不利益になる事をするはずがありません!」

と切り返すしかありません。
(自分の身を守るために)



経験的に駐車場のトラブルは自分で解決出来そうもないと思ったら、早めの110番通報が原則です。


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最後までお読み頂きましてありがとうございました
posted by Sun9 at 02:33| 20の理由 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年10月03日

第21話 No.3子育ての困難

ご訪問ありがとうございます。

本日のテーマは「子育ての困難」です。


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コンビニを開業する時期にもよりますが、大雑把に分類すれば、

1. 20代〜30代の子供なし世代
2. 20代〜40代の子供あり世代
3. 50代の子供あり世代


2.3.に関しましては、当初の生活環境の激変に慣れてさえしまえばなんとかやっていけると思います。

子供の成長とともに手がかからなくなり、高校生になれば、状況によっては、スタッフの一員として戦力になってくれる可能性もあります。また、大学に進学すれば深夜勤務も可能となるため、かなりの戦力を得ることでしょう。

家族で一致団結して店舗経営に集中して、繁盛店の実現と維持を可能にし、

成功


の美酒に酔いしれる、という流れも当然あり得ます。

しかし、問題は1.の場合です。

自分達には子供は必要ないと決めている場合は別に問題ありません。

しかし、そう思っていても、やっぱ子供が欲しいと気が変わった場合とか、当初から人生設計のなかで出産を予定していた夫婦にとっては、本当に大変な日々を体験する事になります。



その苦汁の日々はマネージャーの妊娠発覚からスタートします。

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実は、私も 1. でした。

私も妻も28歳の時に開業しました。

そして、29歳の時、開業後約2年経過し、業績も順調でした。

また、漠然としていた子孫へのこだわりが日増しに強くなり、ついに2世誕生を決意しました。

その後、マネージャーの妊娠が確認され、歓喜に包まれ、親としてのデビューを心待ちにしていました。


「お前、深夜勤務でヘトヘトなはずなのに、よく頑張ったな。」


ご指摘の通りでございます。死にもの狂いでかんばりました。

実は、私事で大変恐縮ではございますが、私たちは23歳で結婚しました。そして、当初、よく耳にしたのが、

「子供は、絶対若いうちに作った方がいいよ。その方が、絶対楽だから。」

(え?何が楽なんだろう?経済的に楽ということだろうか?)

大して気にもかけずにいたが、30代を過ぎ、その後30代半ば近くになると、その人生の先輩たちのご忠告の意味を身を以て体験する羽目となりました。


実は、その行為が、苦痛でたまらないのであった。

排卵に合わせて、継続的に挑戦しなければ意味がない。

もちろん年齢的な退化も否定できないが、連日の深夜勤務と長時間勤務による疲労で、かなりの困難と苦痛が伴った。


楽=身体的にラク



という意味だったんですね。


あらゆる環境が許されるのであれば、お子様ゲット計画はお若い内に!とご提案させていただきたいと思います。


さて、その後、新たな生命が無事産声をあげるまでに以下の問題が浮上しました。

1.マネージャー(妻)の戦力外による人件費増
→利益配分(給料)の減額

2.マネージャーの仕事をカバーしなければならない
→オーナーの仕事量の増加、さらなる長時間労働の日常化

3.マネージャーの健康管理
→無事に出産できるのか、五体満足で元気な子供を授かる事ができるのかと不安になり、ストレスとなる


1.マネージャーの妊娠から、約2年から3年はマネージャーのシフトインは当てにできません。

600円x10時間x31日=186,000円(マネージャーもほぼ毎日シフトに入っていました)

約、月18万〜20万円の人件費の増加です。(あくまでも、当時の時給換算です。現状では、850円〜900円ぐらいでしょうか。仮に、900円で、20日勤務だった場合は、18万〜25万円位)

これは、かなり経営を圧迫しました。

そして、出産にかかる費用もそれなりにかかります。自治体から補助金がかなり出て助かりましたが、総合的に計算すれば持ち出しとなってしまいます。

2.臨月に近づくにつれて、マネージャーは当てに出来ません。何でもかんでも当たり前のようにマネージャーに頼っていたオーナーは、ここでかなりの苦境に立たされます。

特に、発注業務においては弁当、デイリー、乳製品、ドリンク類以外は全てマネージャー担当でした。マネージャーの仕事をうまくスタッフに分担出来ればいいのですが、そう簡単には事が進みません。

「人に教える時間もないし、再度見直す時間もない。面倒だから、自分でやった方が早い。」

となり、オーナーの仕事は量も増え、時間もかなり長くなってしまいました。

さらに、レジ精算から銀行入金の作業。スタッフの給料計算から支払い手続き。とにかくやる事が多過ぎる。(現状では、ほぼ自動計算、店内ATM送金が当たり前と思われるが)


3.私達の場合、マネージャーが2回も流産してしまいました。コンビニの激務、不規則な生活が原因とは言い切れませんが少なからずの影響はあったと思います。そして、3回目の妊娠が確認された時、私は決断しました。

妻33歳。三度目の正直でなんとか無事に出産を成功させたい。


「よし、マネージャーを引退させよう。」


そう決断して即実行しました。

やや抵抗気味だったマネージャーも渋々同意してくれました。

しかし、マネージャー引退は契約違反となり本部とかなりもめることになりました。
 
この辺の話しは「第5話 破滅へのカウントダウン」の中の
「現在に至る経緯」
で克明に記しておりますが、親の介護問題も浮上して、精神的、経済的に徐々に追い込まれて行きました。

また、子供が生まれたら、生まれたで更なる問題が続出でした。

その後第二子が誕生して、過酷さはさらに深刻化してしまいました。

「現在に至る経緯」に記されている時期が一番大変でした。


子供の誕生は本当に嬉しいと思いました。

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しかし、父親として、家族として果たしてどれだけ子供達に接する事が出来ただろうかと疑問に思います。

1.家族で揃って食事は出来ない
2.一家団らんはほとんどない
3.家族で旅行なんてあり得ない
4.入学式、卒業式等は出れない時がある
5.子供達と接し、話す機会が殆どない


母親に全て任せっきりで、ひたすらコンビニのオヤジに徹してきました。

しかし、結果として破産です。

妻に苦労をかけ、子供達には心配をかけて、長期に渡り子供たちには何もしてあげられなかった


もっと、早い時期に、契約更新をせずに、別の道を歩んでいたらと考えてしまいます。

廃業し転職する


これは、決して敗北ではなく、新たな可能性への挑戦ととらえ、むしろ、その決断こそ
 
成功、勝利への礎


と考えるべきだったと思います。



先日、Sくんの親会社が全国で不採算店を40店舗近く閉店すると発表したと報道されていました。

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時代の流れとともに変化して行くビジネスモデルと生活環境の変化に、日本一を誇る巨大スーパーでさえ閉店を決意せざるえない立地がある。

コンビニの一オーナーが撤退を決意しても、なんら不思議でないし、恥でもなんでもないと、今更ながらに思う。

若く、健康面に自信があればある程、頑張ってしまい、ぬかるみにはまってしまうのだろうか、私のように。


耐える根性があるなら、新たに未来を切り開く努力にそのパワーを使って頂きたいと切に思います。


私の独断ですが、コンンビニを経営しながらの

出産→子育て→幼稚園→義務教育→進学

とコマを進めていくのはかなり困難であり、全てワンオペでも経営して行けるというオーナーの覚悟が必要かと思われます。

もちろん、経営に成功されて、時間的、経済的に余裕があり、何ら問題なく子供の成長に関わり余裕を持って参加し、見届ける。

そんな方も確実にいらっしゃるかと思います。

しかし、周囲の仲間の話しではかなり厳しい内容ばかりでした。


本部のエリアマネージャーの言葉が忘れられません。

「オーナーさん。いかなる事情があろうと、マネージャーがシフトに入らないのは契約違反です。場合によっては、契約解除もあり得ます。」


最後までお読み頂きましてありがとうございました。
posted by Sun9 at 19:54| 20の理由 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする